村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

夢見る頃

2010-08-20 00:36:52 | Weblog
一字の禅語に

がある
禅語としての意味は
全てが空であること
実体がないことの譬え
太鼓の音は聞こえる
感覚で捕らえられても
実態がない
夢と同じ
万物は皆それと同じ
空なるものゆえ
執着するは虚しい
と教典にあるという…
禅で言う夢は
若きに見る
夢見る夢ではないのだ

今夜
新宿三丁目咲くらで
特別に仲の良かった
昔の同僚や上司と会った

奥まった個室に案内されて入ると、
すでに何名かは座って懐かしい面々がこちらをむいている
遥か遠い昔の
そのいち時代に
一瞬に引き戻された

八重洲にある木材商社に勤めていた20代の頃
当時は高度成長期でもあり
ただ若くもあって
好き勝手に
言いたい放題、
やりたい放題だった
思いだせば
恥ずかしく
今まさに穴にでも入りたいが・・・
その気持ちをおし隠し
久しぶりに会っての一言がお互いに
変わらないねぇ
なのだから
そう
今も結局はわたくしめ
自分勝手な人生を送っているのだ

幹事役の信さんは
相変わらず優しい笑顔を最後まで絶やさず

年長のウエストさんと松さんは82歳とか
昔から偉くて老けておられたので、
62歳が82歳になってもお変わりにならない
これから一時間半かけてお帰りとは、
どうぞお気をつけて 御無事で

年賀状が最近来ないと心配していたが
リンユウさんは元気だった
良かった
血圧が高いのでほんとは心配していた

年下の
てのさん
いつも細かく気づかいできる
これ才能だ

伊藤つかさそっくりの
らいさん
今もよく似て可憐さはかわらず
二十歳のお嬢さんともうひと方お子さんがいるとは
見えない

久子さんは長い髪も変わらず
二十歳になる娘さんの写真を見ると姉妹としか見えない
若さ

スーさんはこの間電話で話したけれど
会うのは三年振りで
お喋りが楽しい
舌鋒衰えず 良かった

たやまさんとは
30年近く会っていないが
相変わらず響く良い声で

嬉しかった

昔のことは
みんな忘れてしまったと思っていたが
覚えている事もあった

たとえ悩みが多くあっても
みな若く、また健康であり、お互い
まわりに守られていた
それだけで充分幸せだったのに
その時は気が付かずに・・・
そんなものだ
それぞれが 
夢見ていた若い頃だから

辞書の背に
光る金文字
若き日に
勤めし会社の
記念日よぎる 
    村雨庵




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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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初の顔出しか (通りすがり)
2010-08-20 04:58:27
久しぶりの人との出会いってなんだかいいですよね。歳月がたっていればいるほど、そんな気がします。
もしかして村雨庵さまは真ん中の白い袋をもっていらっしゃる方でしょうか。違っていたらごめんなさい。初の顔出しか!なんて。
失礼いたしました。
ムムム (村雨庵)
2010-08-21 00:40:09
もっとぼやけているかと思ったら
あんがいはっきりと
写ってしまったのですが
ノーコメントにしておきます
はっきりしない方が良い場合もありましょう

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