与謝野晶子
秋の日は
さびし切なし
部屋の棚
あらゆる花を
もて飾れども
今日は十月第一週目の水曜稽古
風炉の名残の月
中置の点前になる
掛物は一行
閑坐聴松風
閑坐カンザして松風ショウフウを聴キく
待合は酒井三良の画
豊穣と箱書のある
見事に実った稲刈りをし、脱穀している婦人達を書いている
籠花入れに秋草を盛りたくさん入れて
と言いたいが庭のわずか咲く花を
楚々と入れるのみ
細水指をいくつかと
傷つき金継ぎした茶碗など
ここぞと使って稽古されたし
小板で中置の炭手前
濃茶に薄茶
一年ぶりでも案外覚えていると
85歳のお弟子様の感想
座るも立つも
背筋が伸びて見事なる姿に
ただただ感心する
いいね
写真はモッコク