村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

増鏡 ソノさんの歳暮の茶事

2019-12-22 22:47:17 | 村雨庵 茶事茶会
ゆく年の惜しくもあるかな
ます鏡見るかげさへにくれぬと思へば  紀貫之


今日は茶事
ソノさんの歳暮の茶事である

本席の掛けものは
近衞信尋筆
コノエノブヒロ
江戸前期の公卿。
後陽成天皇の第四皇子。
近衞信尹の養子
近衞家19代目当主。

歌は
紀貫之の和歌
古今和歌集
詞書コトバガキは
歌奉ウタタテマツれと
おほせられし時に
よみて奉れる

「ます鏡」は
真澄みの鏡=
澄んでいてはっきりと映る鏡

当時は旧暦
生まれた年で一歳
そして新年ごとに
一歳年を重ねる
明日は
また一歳年を重ねる
と思うと
余計に過ぎ行く年が
惜しい気がしてしまう


ソノさんの初めての茶事ゆえ
花入は出船に掛けた
たくさんの宝物を見つけに
出航する気持ちだ
茶事は
立ったり座ったり
普段以上に動かねばならず
さぞかしお疲れのことだろう
ゆっくりお休み下さい
水屋も私も
次への力を蓄えて
またね
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