放下着

八月になった
八朔である

今日も暑い
開いている窓があると熱風が入ってくる
慌てて閉める

今日は月々会
茶カブキと炭付花月を二回した
掛けものは放下着
煩悩は捨てされよと
芳賀洞然筆
むかし芳賀先生の講座に何年か通っていた
掛軸を掛けるとその頃を思い出す
もう
20年以上前だが・・・

夜はまた花火とかドンドンと音が聞こえる

最近のわたくしめの短歌である
　
おのずから
語らいは止む
身に響く
音は花火か
雷鳴なるか

換気扇は
二十四時間休まずと
念入りに拭く
迫る炎暑に

ひたぶるに
我はおきたし
夏の真夜
眼を瞬きて
闇を見据えつ

たちまちに
月日は過ぎん
夏至の日の
幼き姉妹の
麦藁帽子

　　村雨庵


八月
学生達は夏休みの真っ盛り
もう
戻ってはこない遠い日を
こうして
なつかしむ年に
私もなったよう


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