村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

2009-11-08 23:59:19 | 村雨庵 稽古 
今日は月々会

掛軸は 関
11月ゆえ口切の稽古をする

口切の亭主はひいろんさんに

まず席入のあと 主客の挨拶
待合の掛物を尋ねる
汲出のお礼と汲出碗の窯元
煙草盆火入を聞いて
露地の風情
打ち水をめで
本席の掛物を聞く
そのご御茶壷の拝見を乞う

亭主は壺を取りに立ち壺座にて網の袋を取る
茶入日記を正客へ届け
茶漏斗を持ち出し壺の口を切り正客の希望の茶を壺の中から取り出す
その際 茶はそれぞれ名前を書いた袋に入っている
その袋の回りに茶がそのまま詰めてある
その袋の中の茶が 濃茶
まわりに詰めてあるお茶が 薄茶
だ と 言うことは
お茶のお稽古をしている人はわかっているはずだ
初めて見た弟子は
だからお茶やさんをお詰というのかと納得
見れば 一目瞭然だ

茶を取出したらまた紙で封をしてから
正客へ壺を届ける 客は壺を拝見し のち亭主は取りに出
壺の伝来や窯元 口覆いの挨拶をしてから 壺を水屋に下げる
そして炭点前
香合の拝見
それから吸物膳だ
今日は小さなお餅を焼いて入れたお汁粉と
塩気のある香の物を小皿にのせた

ささやかな口切のお祝いである
こういう事も稽古のうちだが
楽しいものだ


茶には食事が伴う
それを懐石という
食事があり酒があればこそ茶なのだ
実際に四つ椀懐石をするは
道具もたくさんいるし手間暇かかる 多少技術もいる
そうしてよく食を共にする仲なればこそ
他の稽古ごとより縁が深まる
そんな気がする
日常にはとっさに頭を使ってどの部分を略すか 又はどの部分を取出すか 考え
お腹をほんの少し満たす
あとの濃茶は ただただ 至福のひと言である

難しいのは 
お腹を少し満たしてのはずが そうはいかない
腹六分目や八分目などは なおさらに難しく
私めはいつだって寝た子を起こす事になりやすい

修行が足りない  また その一言ではあるような
コメント
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