村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

大祓の六月晦日 伽羅のかおり

2009-06-30 23:30:12 | 香道のこと
香の会 紫翠会の翠先生
香道入門の講座をなさる
入門編で三回 
その三回目にする香席の 手伝い

八畳がふた部屋続いた和室
香を聞くには
普通は15名ぐらいまでなのであるが
聞香の火の具合 香の香りもその位までが限度
ところが人気があり
会員は20名強か
全て女性

どうも こうしてみても
日本の文化は女性が になっているらしい
どこへ行っても女性が多い

男性はこの今 何をなさっておられるか・・・

 道がそれた
会員の視線は
香元の翠先生の手元へ集中
やがて瞳は輝き 頬はくれないに染まって
だんだん熱っぽい空気になるが  無言
そこには
「静寂」という日常にはない時間があった
大勢いるのに誰も言葉を発しない
その緊張感がいいのだ

床の間に掛物がすでに掛っていた
円相に小書きで 無尽蔵
作者は前大徳の福本積応和尚

「無一物中無尽蔵
月有り花有り楼台有り」ムイチモツチュウ、ムジンゾウ

円相は丸く書いたもの
その丸を無一物と見て何もない事は無ではなく
たくさんの可能性を持っている
とでも今日は解釈して

まさにこの今の事であろう
静寂の中は情熱で満ちる


香席は無事に終わり
結果は八名の方が当たった
翠先生は勿論 正解
残念 私めは 外れた
なんだかチットモわからぬゆえ 適当に答えを出したのだ
適当で そう簡単に当たっては申し訳なし
そうなれば
当たらずことが正解である よ と納得す

車で会場まで送って下さったABやす殿 感謝 
帰りは翠先生にお送り頂く これまた感謝
感謝をしつつ家に着く
ふわっと
わが身のまわりに香のかおりがした

こういう幸せもある のだ な
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