村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

江戸期の茶陶 杉浦澄子先生著

2009-04-29 19:55:01 | 茶道具、古美術、骨董
江戸期の茶陶
杉浦 澄子
淡交社

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卯の花垣の中つ道 仁清と乾山

2009-04-29 18:32:59 | 茶道具、古美術、骨董
今日の掛け物は
冊子本断簡
能筆家の水無瀬氏成筆
母は福島正則の娘
生没・元亀2年(1571)~寛永21年(1644)
正二位権中納言


和歌二行

題は水鶏 クイナ

夏の夜はほどなく明くる朝の戸を待たで水鶏のなお叩くかな

朝の戸をなをや水鶏の叩くらんさも明けやすき夏の空かな

季は早めで良しとする と先生はおっしゃいます



今日のお勉強はは仁清と乾山

江戸期の茶の系統を三つにわけると
宮中の茶
大名の茶
そして町衆の茶であろう

また茶の宗匠を言うに
織理屈 ショクリクツ
きれいきっぱは遠とおみ キレイキッパハトウトウミ
お姫宗和に オヒメソウワニ
むさい宗旦 ムサイソウタン

古田織部は理屈
小堀遠州はきれいさび
金森宗和はお姫様
千宗旦
という

仁清はその宮中の茶
またお姫宗和の部類に入ろうか
仁清の作品については言うまでもないが

何よりもの特質は
ロクロの名人であること
仁清の作品はその姿
ろくろの技をごらんあれ

乾山はなんともセレブな生まれならば
その教養と 環境にて
作品には漢詩を描き
画は兄の尾形光琳か描くという
兄弟合作の作品も多々ある
家が雁金屋という呉服商ゆえ
着物の意匠に通じる
作品は
今の感覚にも新しい
乾山は
デザインが飛びぬけている
芸術家 乾山である


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薫風自南来

2009-04-29 12:32:07 | 茶道具、古美術、骨董
薫風自南来
くんぷうじなんらい

まさに木々を渡りくる風は薫風であるが
ビルの間を練りくる風もまた薫風

卯の花もちょうど盛りで白きかたまりにそのまま揺れている

それも
なんとも心地よい


山里の卯の花垣の中津みち雪踏み分けし心地こそ知れ
片桐石州の歌銘が付く
志野の茶碗がある
三井記念美術館蔵だ

三井家伝来茶の湯の名品
6月28日まで三井記念美術館で展示されている

国宝の茶碗である
因みに

国焼の国宝の茶碗はふたつ
志野卯花垣と
光悦の楽焼不二山である
人の生命は長くともわずか百年
これら国宝の焼物は四百年
未だに美しき姿で我々を魅了す
コメント (2)
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