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「流石」について考える

2010-02-06 13:45:46 | 雑学・豆知識・うんちく・小ネタ

枕流漱石(ちんりゅうそうせき)」という言葉があります。これは、屁理屈を並べ負け惜しみの強いことのたとえです。

この「流石」は中国の故事からとったものです。0001_2 Photo

その昔、中国の南北朝時代(晋の時代)西暦270年頃に孫楚(そんそ)という知識を誇り負けず嫌いで、絶対にまちがっていたと認めたことのない男がいました。孫楚は、なかなか出世ができなかったので、王済(おうせい)という老人のところへ行って、愚痴をこぼしました。

漢文に「沈石漱流(ちんせきそうりゅう)」という熟語があり、「石を枕にして、川の流れで(口を)漱ぎたい(枕石漱流、そのような自然の中での暮らしの意味)」と言おうとしたところ、うっかり「石で漱ぎ、流れを枕にしたい(漱石枕流)」と言い間違えてしまった。

すかさず王済に「流れを枕にできるか、石で口を漱げるか」と突っ込まれると、孫楚は「枕を流れにしたいというのは、汚れた俗事から耳を洗いたいからで、石で漱ぐというのは、汚れた歯を磨こうと思ったからだよ」と言い訳し、王済はこの切り返しを見事と思った。

以後、「さすがに孫楚だ」というわけで、矛盾をとりつくろうさまを「流石」というようになったとされていますが、本当のところははっきりしていないようです。Photo_2

評判や期待などに応えてくれることを褒めるときには、「さすがに~~だ」という形で実力にふさわしいというように用いますし、そういう予想を認めながらもそうはいかないと矛盾している様子を「さすがの~~でも」というような形で、評価通りの実力を発揮できなかった時にも用いられます。

しかがに【然すがに】

[副]《副詞「しか」+サ変動詞「す」+接続助詞「がに」からという》そうはいうものの。そうではあるが

「さすがに」のは「さも有りなむ」というように使用された、指示副詞然(さ)はサ変動詞の為(す)の終止形、がには助詞だそうです。
辞書: 大辞泉

この言葉は、上代の「しかすがに」という言葉に代わって、中古、つまり平安時代以降、用いられるようになった副詞の「さすがに」の語尾を落としたものが「さすが」です。

「さすが」に「流石」の文字が当てられるようになって来たのは、中世、つまりは鎌倉時代以降から一般化しました。それ以降も「石流」や「有繋」などいろいろな漢字に当てられていたようですが、明治以降はもっぱらこの「流石」が用いられて現在にいたっています。

もちろん明治大正期には、『伊勢物語』の真名本といわれる漢字書き本が「然爾(さすがに)」と書いていたのに倣(なら)って、さすがにについては、そう書く人もいました。

中世以降の文化人の粋な姿勢が「さすが」を「流石」と当てさせたのは間違いなさそうです。

よく「流石」を何故「さすが」と読むのだという人がいますが、これは、この故事に倣って無理やり読ましているので、漢字に意味はありません。

Photo_3 また、日本の文豪、夏目金之助の号である漱石は、孫楚の故事に由来するのです。

「漱石」とは、変わり者、頑固者の意味になりますが、漱石のこのユーモア感覚はさすがというべきだと思います。

したっけ。

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倉内佐知子

「涅槃歌 朗読する島 今、野生の心臓に 他16篇(22世紀アート) 倉内 佐知子 22世紀アート」

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