高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、45年の歴史をもつ共同購入の会です。

三陸水産からのメッセージ

2011-04-21 12:33:35 | 脱原発
三陸水産は福島県いわき市にありますが、今度の震災で大きな被害をうけました。
震災の直後は連絡も取れなくなり、土といのちのスタッフもとても心配していたのですが、4月1日から営業を開始しました。
少しですが土といのちにも入荷がありました。

ちょっと長くなりますが、三陸水産から取引先へのメッセージを以下に載せます。
現地の大変さと、安全・安心なものを届けたいという三陸水産の熱い思いが伝わってきます。
三陸水産のがんばりを応援したいと思います。


「津波と原子力、それに伴う日本水産業の危機的状況に御理解の御願いと現状報告」

私共では、数年にわたり、原子力発電所の建設反対とその危険性を皆様に訴えて参りましたが、今回の東日本大震災により、それが現実のものとなってしまい、とても残念でなりません。

この度の、東日本大震災に伴い、三陸では、津波の影響で甚大な被害を被り、犠牲者は、相当数にのぼり、漁民の行方不明者は50%とも60%ともいわれるほどになっています。家屋や漁業施設の流失、漁船の使用不可、漁場の破壊、油の付着など数え上げればきりがありません。
被害の大きかった南三陸町などでは、ほとんどの漁民が学校などに避難中で、電気や水道、灯油、ガソリンなどもなく、食料は、1日おにぎり1個等などの厳しい避難生活を強いられています。
また、三陸わかめ等の生産者をはじめ、タラコ、タラコ明太子の生産者とも連絡が取れず、志を共にする仲間の安否が案じられる一方、商品や原料の入荷が全くない状況が続いております。

日本の水産業では、危機的状況に陥り、三陸のわかめは、今季の共販出荷はなくなり、水揚げまで2~4年程度要するカキ、ホタテ、ホヤなどは、数年にわたり途切れると懸念されています。
その上、津波により、毎年、さんま漁に使用する大型船も横転し、多数の船が所在不明となっており、廃業を決めた船主も多く、ロシア海域での鮭鱒漁にも影響が出ると推測されています。

三陸水産の地元いわき市では、久之浜漁港も津波の被害を受け、干物等の加工場や加工場冷凍庫、並びに倉庫で、保管していた原料や商品、その他の機械等が流され、また、生産者の家屋も流失し、市場等施設も再起不能状態となっております。

三陸水産では、敷地内の地割れや断水、入口の橋の隆起、社屋の地割れ、社員の車の流失、家屋の破損等の被害を受け、また、佐川急便やヤマト運輸が、営業停止などで、荷物の発送が出来ないなど、様々な困難に見舞われています。

更に、東京電力福島原子力発電所の放射能漏れ事故では、三陸水産の近隣まで放射能の危険がせまり、半月の間、避難という事態になりました。
三陸水産では「きれいな海、安心して食べられる海産物を」という社是の下、全社一丸となって、原発反対を訴えてきただけに、今回の事故が悔やまれてなりません。

高濃度の放射線物質を海に垂れ流し続け、魚や海産物、その他の食物を汚染し、それを知らずに食べる人間をはじめ、生ある動植物等に、やがてどんな影響を及ぼすかは計り知れません。
現在、懸命な復旧作業を続けておりますが、被害を、これ以上、拡大させない為に、一刻も早く事態を終息させることが、何よりも重要です。

一方、皆様には、心のこもったお志や激励のお言葉、お電話や寄せ書き等を頂戴し、大変ありがたく、また、心強く、深く深く感謝しております。
三陸ほか、志を共にする漁民の復興のため、使わせていただきます。本当にありがとうございました。
私共は、決してあきらめません。「がんばれ、岩手」「がんばれ、宮城」「がんばれ、福島」の決意を胸に、私たちの生活が、1日でも早く復興することを願ってやみません。

以上のように、厳しい状況が続いておりますが、この度、4/1(金)より、在庫があるものに限りまして、営業を再開する運びとなりました。
在庫の商品は、放射能事故が起きる前に、製造、保管しておいた商品ですので、安心してお召し上がり頂けます。
皆様には、長らく御不便をお掛けしていますが、今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、心より御願い申し上げます。
尚、三陸の生産者と連絡が取れない状況が続いており、当面の間、のり、わかめ、生昆布、とろろ昆布等、三陸産の商品は、一部欠品、並びにタラコ、タラコ明太子等につきましても、在庫限りとさせて頂きます。
また、常磐産が原産地の各種加工品も在庫限りとさせて頂きます。

尚、三陸水産の基本は、以下の通りとなります。

「三陸水産は、引き続き安心・安全な海産物をお届けします」

1 原発事故後の魚介類はいっさいお届けしません。

2 (新)三陸わかめ等の海藻類、紅鮭等は、震災前に確保した商品であり、安心して召し上がれます。

3 これからの新しい商品は、汚染のない海からの(大自然からの)贈りものをお届けします。

4 加工に使う水は、ミネラルウォーター使用の商品だけをお届けします。

5 その他、皆様からのご希望の商品を模索し、安心・安全な海産物の提供に徹します。

2011年4月2日

三陸水産(有) 代表取締役 雨澤進
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