高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、45年の歴史をもつ共同購入の会です。

宇和島の石鹸屋だより 9月25日記

2017-10-14 09:00:00 | 生産者からのメッセージ
愛媛県宇和島市 八坂石鹸の増田明宏です。

朝晩涼しくなってきました。
ようやく 粉石けんを作りやすい時期に入ってきました。

粉石けんは、石鹸生地と炭酸ナトリウム等の助剤を混ぜ 粉にして作ります。
時期によっては、粉にしにくい期間があるのです。
自然に任せて、冷暖房を使っていませんから
暑さ、寒さ、湿気が石けんに影響をあたえます。

粉石けんは、石けんと助剤を混ぜた塊を粉にしますので、
寒く、乾燥した方が楽に仕事がはかどります。
粉砕機も、モーターが熱くなると、粒を均等にする網に詰まり、粉石けんはできません。
ですから機械もそれなりのものを使うのです。


水分を減らしたり、冷房を使ったりもしていました。
最近は、合成洗剤に押され、減ってきていますので冷房は使わずに、
作り置きをし、注文があったときに袋詰めをして出荷しています。

釜から焚いた出来上がりの石鹸生地には水分が含まれていて、
そのままだと機械が濡れ、網を通さないので、
水分を取るため炭酸ナトリウムを混ぜ合わせ、乾燥してから粉にします。
湿気が多いと、炭酸ナトリウムを増やせばいいのですが、
多すぎますと服の生地を傷めます。
JISの規格では、石けん分50%以上と決まっています。
そうゆう面では、八坂石鹸のアルカリ剤粉石けんは、見直さなくてはいけないのかも。
経験から言って石けん分70%ぐらいまでは今の粉砕機が使えます。


無添加の粉石けんがあります。
これは粉砕機を噴霧乾燥機に代えて粉にします。
この機械すごく高いので(億単位の値段)、小さな石鹸屋には手が届きません。
今のままだと、在庫をして、その都度出荷が一番いいようです。
今年85年を迎え、製品の見直しをしています。
粉石けんや台所固型石鹸など、いい製品にするためです。
来年には出来上がると思います。
又その時はお知らせいたします。

リサイクル粉石けん使ってください。

※ この記事は、NPO法人土といのち『お便り・お知らせ』2017年11月号より転載しました。
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