高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、45年の歴史をもつ共同購入の会です。

宇和島の石鹸屋便り 8月26日記

2013-10-11 09:00:00 | 生産者からのメッセージ
愛媛県宇和島市八坂石鹸 増田明宏です。

石けんの使用者が減ったので、使ってもらうため営業をしていますが、漁協の婦人部が無くなったことも原因の一つです。私は、愛媛県石けんを広める会の世話人をしています。そこで石けんニュースを発行しているのですが、漁協婦人部へ原稿を依頼しても、ほとんど断られます。昔は石けん運動を率先していましたから、そんなことは無かったのですが。今は宇和島管轄の7漁協すべてとは言いませんが、記事が書けないほど、石けんを使っていないのでしょうか?

石けんの売り上げも漁協に頼るところが多かったと思います。都市住民が、アトピーや、合成洗剤の危険性から、石けんを使う。漁協では、生活を基盤とした海に流入する合成洗剤を禁止して、環境に優しい石けんを使う。

ここ宇和島では、漁協から石けん使用が始まりました。町では、36年前、私が帰ってきて、リサイクル石けんを通じて使用が。その頃は、消費者主義が育ってきて、安全性や環境に目が向けられる時代でしたから、八坂リサイクル石けんが生まれ、漁協と一体化して、石けん使用運動が起こりました。滋賀県からも見学に来たり、技術を教えたりもしました。滋賀県と宇和島では規模が違い、滋賀県が有名になり琵琶湖条例が出来ました。

私は、宇和島での行動が日本では石けん運動の走りだと思っています。そんな歴史のある宇和島での石けん使用運動ですが、宇和島女性の考え方が家庭生活の問題点から政治や行政への提案と移っていきました。市制が親しみのある市長になり、問題点を取り上げて行った結果、主婦感覚がお座なりになり、政治の方向に変わって行ったのです。私に言わせれば、消費者主義の退化です。目を向ける方向が男性のようになったことが退化の原因です。女性らしい発想を全て行政に任せようとした結果、消費者主義が育たなくなったのだと考えています。

石けんの問題だけではなく、環境問題等、提起をしなくなりました。実践は簡単なゴミリサイクル位です。安全性を追求する等の女性としての主体性に欠けた、困った時代になりつつあります。

リサイクル石鹸を使いましょう。

コメント
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