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新温泉町浜坂にある日本キリスト教団浜坂教会の
牧師日記

「彼女を記念として」

2018年09月14日 | 聖書のお話

「彼女を記念として」 マルコによる福音書 14章1~9節

 過越祭は、ユダヤ人にとって「出エジプト」を記念する大切なお祭りでした。けれども、感謝の思いを持って過ごすべきお祭りにあって、祭司長や律法学者たちは人殺しの計画を立て、「民衆が騒ぎ出すといけないから、祭りの間はやめておこう。」と言いました。彼らは、神さまに対する感謝の思いすらなく、民衆を見下しています。とても信仰の指導者とは呼べません。

 イエスさんが重い皮膚病を患っているシモンの家で食事の席に着いていたとき、一人の女性が非常に純粋で高価なナルドの香油をイエスさんの頭に注ぎかけました。彼女は、イエスさんの受難と死を悟り、香油を注ぐことを通して感謝の思いを表しました。その行為を見た弟子たちが憤慨し、「なぜ、こんなに香油を無駄遣いしたのか。この香油は三百デナリオン以上に売って、貧しい人々に施すことができたのに。」と言って、彼女を厳しくとがめました。

 香油を三百デナリオン以上に売って貧しい人々に施すことも大切なことです。しかし、それは一時で終わる行為です。けれども、彼女の業が記念として語り伝えられるとき、過越祭が「出エジプト」を記念し、感謝の思いを持って守られているように、私たちの罪のために十字架で死んだイエスさんへの感謝の思いが香油注ぎの物語と共に語り伝えられることになるだろうと思います。

 

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