オレンジ屋根のピエール

読書好きの覚書。(過去の日記は老後の楽しみ♪)

『チアーズ!①』

2018-02-12 14:43:58 | 本と雑誌

『チアーズ!①』 赤松 中学  著 こぶいち イラスト  (KADOKAWA)

スポーツ系の物語はあまり読まないけど、ラノベということであまりガツガツしたものではないんだろうな・・・と思い読んでみた。


スポーツ選手を育てることに重きを置く南高校の校舎前で、朝早くから人だかりができていた。
そこには、チアガールとしても名高いライバル高校のチア部のリーダーたちが、華やかな演技を見せていた。
たまたま見かけた浅羽舞桜は、ぜひ南高校でチアをやりたいと入部するも、この学校のチア部は廃部寸前となっていた。

とにかく最低3人の部員を集めるのに必死の部長は、過去にチアで名を馳せた川澄千愛を勧誘するが、すっかりチアをやめてしまった千愛には全くやる気がない。
彼女にはチアを憎み、辞めてしまった秘めた思いがあったのだが、部員勧誘の部活動紹介のステージだけでも立ってもらえるよう説得する部長。

当日、そこには密かに千愛のことを見に、先日南高校で演技を披露したライバル高校のチア部部長の姿があった・・・。

千愛の姉や、ライバルとの関係など気になることを残しながらも(次の巻で明らかになることがあるのか・・・)、話の導入部としてはおもしろく読めた。

キャラクターの設定もそれぞれよく出ていると思った。
頼りない部長がかわいいよね。

『司書子さんとタンテイさん』

2018-02-03 14:27:01 | 本と雑誌

『司書子さんとタンテイさん ~木苺はわたしと犬のもの~』 冬木 洋子 著 (マイナビ出版)

司書子さん・・・司 蕭子(つかさ しょうこ)のことを、図書館司書のお姉さんという意味で名前も知らずに呼んでいる近所の男性、反田は散歩の途中で立ち寄る蕭子の家に生った庭の木苺を毎回一粒ずつつまんでいく。
この木苺には、蕭子となくなった祖母の思い出が詰まった大事な木苺なのに、いつも平気でつまんでいく反田のことを、のちに勤務する図書館の利用者だと気づく。
それは、ある日図書館の利用者である小学生の女の子が失くした髪飾りを、この反田とともにいっしょに探すことになってから、いろいろと会話をするようになったからだ。

かなりな大捕物のようなことになる髪飾りの顛末から、次第に出会うことが多くなったこのふたり。
それからというもの、他の謎解きじみたいろんなことに関わっていくことに。

章の合間に蕭子によるブックレビュー、特に児童書担当なせいか、児童書多めのレビューが多いのがうれしい。

そんな本の楽しみ方もあるが、蕭子のほんわかした語り口と世間ずれしていない・・・というか、浮世離れした感があるところと、反田の人の良さが、いい相性の展開が予想されるふたりの行く末はいかに!