オレンジ屋根のピエール

読書好きの覚書。(過去の日記は老後の楽しみ♪)

「国家の品格」

2006-10-03 14:48:00 | インポート
藤原正彦 著  (新潮新書)

いわずと知れた数学の第1人者が書いた、今もベストセラーを続ける本書。
いま、日本が抱える悩みと不安を解消してくれるかもしれない指針のような内容は、期待でドキドキさせられました。
中で言われていることが、凡人で無学の私にはすべて信用できるものなのかどうか測るすべも持ち合わせていませんが、読んでいて「なるほど!」とか「本当に、本当か!?」とか「やっぱりそうよね。」などとうなづいたり、誰かに確認したくなったり、わくわくさせられっぱなしでした。

でも欧米をまるごと否定するのも危険があるのでは?と危惧せざるをえません。
欧米にもすばらしい部分、すばらしい人はいるのですから。
ただこれまでの歴史の表面上に出てきたものが、まずかっただけなのでは?

それでも、やはり日本という国は稀な国なんだということが再認識できました。
私も欧米の風習、文化、生活形態にあこがれたり、国際化についていくにはやはり英語習得は欠かせないのでは?と思うのが現実としてあります。
そんな中でも、どうしても捨てられない、切り離せない、この国に生まれ培われた日本人としてのものがたくさん染み付いているがゆえ、ふと日本的なものが恋しくなったりします。
そんな自分がとても嬉しかったりします。日本人として生まれてよかったって思える瞬間ですね。

でも次第に日本的なもの(悪く言えば保守的なもの)の教育を全く受けることが激減してしまった、今の若者にはぴんと来る話ではないかもしれません。

戦後急速に欧米化されてしまった日本と日本人の心を、今!取り戻さなければ。
遅すぎないうちに。
日本の国が、日本人が、この荒廃した世界を救うかもしれないなんて、本当にそうできたらすばらしいことです。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「さいごの戦い(ナルニア7)」 | トップ | 「虎の弟子」 »
最新の画像もっと見る

インポート」カテゴリの最新記事