境内の建物すべて朱に映えて
八幡宮に広がる心 樋田哲仙
八幡宮裏側の駐車場に車を入れて雨天の中、神社側面から入った。長い回廊に出る。正面に回ると、華麗な楼門に唸る。拝殿は階段の下方に位置する。境内の建造物すべて朱塗りで、一大観光名所のことはある。雨天のために、参道の若宮大路は行かなかった。鎌倉彫の土産店は全く見ていない。
八幡宮に広がる心 樋田哲仙
八幡宮裏側の駐車場に車を入れて雨天の中、神社側面から入った。長い回廊に出る。正面に回ると、華麗な楼門に唸る。拝殿は階段の下方に位置する。境内の建造物すべて朱塗りで、一大観光名所のことはある。雨天のために、参道の若宮大路は行かなかった。鎌倉彫の土産店は全く見ていない。
秋風の身に寒ければつれもなき
人をぞ頼むくるる夜ごとに 素性法師
秋風が身に寒く感じられるようになった。この寒さではいくら無情なあの人でも少しは心が折れるだろうかと思って毎夜来るたびにあの人が来てくれることを頼みにしている。
人をぞ頼むくるる夜ごとに 素性法師
秋風が身に寒く感じられるようになった。この寒さではいくら無情なあの人でも少しは心が折れるだろうかと思って毎夜来るたびにあの人が来てくれることを頼みにしている。
鎌倉の八幡宮を知らざれば
日本人と言ふに及ばず 樋田哲仙
鶴岡八幡宮は鎌倉の最高の観光スポットである。それを知らない人はもはや日本人の資格はないのではないか。本殿脇で締め切りの時間の片づけをしていた巫女にそれを言うと嬉しそうにほほ笑んだ。決して過言ではない。社殿が朱で飾られて目を惹く。
日本人と言ふに及ばず 樋田哲仙
鶴岡八幡宮は鎌倉の最高の観光スポットである。それを知らない人はもはや日本人の資格はないのではないか。本殿脇で締め切りの時間の片づけをしていた巫女にそれを言うと嬉しそうにほほ笑んだ。決して過言ではない。社殿が朱で飾られて目を惹く。
我に似る人はどこにもいるものぞ
建長寺にて僧堂仰げる 樋田哲仙
自分が自分を分からなくなることがある。世間には似た人がいるものだ。建長寺の僧堂をじっと見つめる50前後の男がいた。夫婦づれである。一般人は建造物を見つめることはない。知識がなければ素通りである。その男は組み物、懸魚、蟇股、垂木と見ていた。尋ねると奈良の法隆寺近くに住んでいて見ることが好きだと応ええた。人の目の向けどころで関心ごとが分かる。的中したことでにんまりとする。
建長寺にて僧堂仰げる 樋田哲仙
自分が自分を分からなくなることがある。世間には似た人がいるものだ。建長寺の僧堂をじっと見つめる50前後の男がいた。夫婦づれである。一般人は建造物を見つめることはない。知識がなければ素通りである。その男は組み物、懸魚、蟇股、垂木と見ていた。尋ねると奈良の法隆寺近くに住んでいて見ることが好きだと応ええた。人の目の向けどころで関心ごとが分かる。的中したことでにんまりとする。
とほくよりひどく目をひく唐門に
寄せられてゆく建長寺かな 樋田哲仙
建長寺は広大な寺域も持鎌倉観光の一大スッポとである。先の円覚寺で半分も見ないのに全部見たと錯覚して退散してしまった失敗をくりかえさないよう今度は注意て回った。奥まった方丈前の唐門には遠くからでも黄金色で目を引き、自然と引き寄せられたしまう。誰もが同じようだった。
寄せられてゆく建長寺かな 樋田哲仙
建長寺は広大な寺域も持鎌倉観光の一大スッポとである。先の円覚寺で半分も見ないのに全部見たと錯覚して退散してしまった失敗をくりかえさないよう今度は注意て回った。奥まった方丈前の唐門には遠くからでも黄金色で目を引き、自然と引き寄せられたしまう。誰もが同じようだった。
思ひつつ寝ればや人の身えつらむ
夢と知りせば覚めざらましを 小野小町
あの人を心の中で思いながら寝たのでゆっめにふと思えたのだろう。それを夢と知ったなら、私は目を醒ますのではなかったろうに。
総門をくぐりてすぐに建長寺は
山門見えて胸のときめく 樋田哲仙
鎌倉五山第一位の建長寺は開山を蘭渓道隆として、北条時頼の創建である。数度の落雷による火災で焼失し、江戸期に再建されている。避雷針のない時代だけに多くの寺で起こりがちである。門前に大きな駐車場があり、バスも多く、観光客が多い。円覚寺とは大違いである。
山門見えて胸のときめく 樋田哲仙
鎌倉五山第一位の建長寺は開山を蘭渓道隆として、北条時頼の創建である。数度の落雷による火災で焼失し、江戸期に再建されている。避雷針のない時代だけに多くの寺で起こりがちである。門前に大きな駐車場があり、バスも多く、観光客が多い。円覚寺とは大違いである。