長与町議 堤さとしのウェブログ

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長与町職員の月100時間超の時間外労働に議会はどう対応したか

2015年03月28日 | 長与町議会


以前、過酷を極めた国体事務局の職員補充、改善を求めることについての各議員の討論。

【総務常任委員会として、以下の対策をとることを強く要望する。

町長は職員の健康管理に注意を払い、人員の充実を含め、労働環境の改善を図るよう真摯に検討すること。
国体事務の効率化を図ること。
国体の成功を図ること。
以上、決議する。】


(山口経正議員)
まず反対討論はありませんか。

1番、饗庭敦子議員。
私は、議案第81号に対する附帯決議に反対の立場から討論いたします。 提案された附帯決議でありますが、これは法的拘束力がないものの、議会としての意思を示すもので、尊重されるべきものであり、大変重いものと認識しております。しかし、この附帯決議案の内容についてですが、町長は職員の健康管理に注意を払い、人員の充実を含め、労働環境の改善を図るように真摯に検討すること、国体事務の効率化を図ること、国体の成功を図ることと、余りにも抽象的であります。私は総務常任委員会のメンバーであり、総務常任委員会でも反対をいたしました。委員会の議案質疑の場において、国体事務局の時間外手当の補正予算について初回で答弁いただいた中で課題があると考えてた中で、総務部の集中審査の中で私は十分に審議できたことと理解しております。そこで、こうした課題がまだあると考えるのであれば、とことん審議し、質疑をし、審議すべきではなかったのでしょうか。これらの視点で十分審議し、意見を述べられたのか、やや疑問が残ります。また、質疑の後に動議で自由討議し、十分審議することもできたのではないでしょうか。私は、先ほども申し上げ ましたが委員会で十分審議できたと理解し、総務常任委員会での意見、要望、 または討論による指摘で改善できることと期待しております。この附帯決議 は、それを超える内容ではないと認識しております。以上の点から、今回の附帯決議に出すに当たらないと判断し、反対の討論といたします。

(山口経正議員)次に、賛成討論はありませんか。 5番、分部和弘議員。

5番 (分部和弘議員)
 附帯決議について、賛成の立場で討論いたします。 長時間労働における身体的及び精神的ストレスに対する診断については、的確に時期を設定し、迅速に対応することで各種のケアが可能になると思います。今回の審議の中で負荷が高かった時期にできませんでしたとの答弁がありました。そうではなく、やはり労働管理を適切に行い、事前に対処できることは確実に行わなければなりません。職員の長時間労働に対するモチベーションの低下やメンタル面の健康被害など、その他多くの不安要素を取り除けるよう、きめ細かな対応が必要と思います。答弁の後、私自身込み上げてくるものがありました。職場の原点は人にあると思い続けてきました。その人たちへの思いやりがこうして後回しにされ ている現状では、一体誰に頼り、誰に相談すればいいのでしょうか。厳しい 事業環境の中の対応と思いますが、今こそ人への積極的な投資を行い、健康面のフォローが的確に行われることを思い、賛成討論といたします。

(山口経正議員)
次に、反対討論はありませんか。 次に、賛成討論はありませんか。 16番、堤 理志議員。

16番 (堤 理志議員)
発議第11号、議案第81号平成25年度長与町一般会計補正予算(第3
号)に対する附帯決議、これに賛成の立場から討論を行います。

長与町では、国体事務局を中心に、来年開催予定の国体長与町大会に向けての準備が進んでいます。そこには、国体を成功させたい、全国から来町される人たちにほかの自治体に引けをとらないもてなしをして、町のイメージアップを図りたい、こうした思いがひしひしと伝わってまいります。

ことし 秋のソフトボールリハーサル大会を検証し、今後300項目もの改善、検討 項目を精査し、国体の成功へつなげていく予定です。さらに、今後さまざまな事前イベントが予定され、国体事務局は多忙を極めています。膨大な事務量を担う職員は管理職も含め5人、月当たり100時間から120時間という時間外労働、休日出勤が補正予算に計上され、心身の健康状態が懸念されます。こうした現状を心配した総務常任委員会は、副町長と総務部総務課、こうしたいわゆる人事・労務管理を担当されている所管から過重労働の把握状況と今後の対応について質疑を行いました。
 

これに先立つ事前の委員会審査で 国体事務局は、増員は何度も要望していると答弁していましたが、人事担当の答弁では、人員確保は難しい、現状職員での時間外手当の追加を国体事務局から要請されたもので今回の補正予算に計上した、職員健診を行った医師からは、仕事の仕方を工夫するなどの対策をとるべきと判断されたなど、仕事の工夫の仕方で対処できるという捉え方をしているのではないか、こういう印象を私は受けました。しかも、その後の質疑の中で、国体事務局職員の健康診断は繁忙期ではなく、一段落ついた状況に行っていたことが明らかになりました。

これでは慢性化している過重労働の実態に即した健康状態は診断されないものと思います。既に複数の職員が正常な状態にないことが答弁をされております。人の命と健康は何よりも優先されなければなりません。 健全な職場環境なくして国体の成功はあり得ません。

地方議会運営事典によりますと、附帯決議は住民代表機関である議会とし ての意思表明であり、執行機関に対しこれを尊重する政治的、道義的責任を負わせるとされています。
 補正予算の討論においての議員個人個人の意見、 要望よりも強い議会としての意見表明となり、重みが違います。実際の業務を担っている職員が健康状態が懸念されている状況の中で、ただ単に補正予算が可決しただけでは時間外労働の延長を議会が認めたということになります。
 さきの議会で議会基本条例を制定し、議会審議における論点情報の形成など、議会改革の中で議会本来の役割を発揮していこうという、このように決意したばかりであります。こうした理由によりまして、私は本附帯決議を賛成の討論といたします。

(山口経正議員) 次に、反対討論はありませんか。 12番、喜々津英世議員。

12番 (喜々津英世議員)
私は、議案第81号長与町一般会計補正予算(第3号)に係る附帯決議に反対の立場で討論をいたします。 今回の附帯決議は、職員の健康問題等も考慮し、また国体を成功させるための前向きな案という意味では理解をいたします。しかし、委員長報告にも ありましたけれども、今回の補正予算の中には26年に実施しなければならない事務作業等を前倒しで行うという説明もありました。40数年ぶりの国体開催という特殊な時期であり、その意味ではやむを得ないものと考えております。
 総務常任委員会では、先ほどもありましたけれども、附帯決議に反対の委員もいたと聞いております。この種の議案に対する附帯決議が可決をされれば、今後の議案審議、審査においては附帯決議のオンパレードになりかねません。附帯決議は議会としての機関意思であり、法的効力はありませんが、 影響力は大きいものがあると考えます。したがって、本来あるべき附帯決議は、例えば予算の執行に当たって対象となる事業等が真に町民のためになる か、あるいは運営に無駄がないか、町民の意見聴取などに万全を尽くしているか、こういったものを万全にやってくださいという意味の附帯決議であれば私は認めざるを得ませんけれども、今回の状況から考えますと、今述べたような趣旨からすると、今回の附帯決議には賛成ができません。以上を申し上げて、反対討論といたします。

(山口経正議員)次に、賛成討論はありませんか。2番、安部 都議員。

2番 (安部 都議員)
私は、議案第81号附帯決議に賛成の立場から討論いたします。現在も、職員の少数精鋭の中で日々の労働をこなされております。国体開催に当たっては現在、国体事務局職員の時間外労働120時間から130時 間の過重労働となっており、非常に懸念するところであります。今年度のリハーサル大会でも300項目の反省点や課題点など出されたということもあり、問題、課題解決に向け、来年度の成功を期するためにも職員の健康管理、 事務の合理化、効率化を図るべきであり、心身の支障を来しては成功の大会も望めないところであります。
現に数人ほど病に伏しているということもありました。そういうことも 鑑みまして、成功に至るためにも、これからの職員の職務体制の充実化、改善策の対応を強く要望したく、賛成の討論といたします。

(山口経正議員)次に、反対討論はありませんか。17番、西田 敏議員。

17番 (西田 敏議員)
私は今回、議案第81号の附帯決議に対しまして、反対の立場で討論いたします。総務委員ではないので具体的には話はわかりませんけれど、まずこの附帯決議の前に非常におかしいと思うのは、この国体事業に対して当初予算が最初組まれとるわけですね。これに対しまして総務委員会はそれを認めとるわけで、この予算でやりなさいと、これは議会を介して事業は町がこの予算で実行しますということの契約なんですよね。さまざま事情はあったかもしれませんが、こうしてやったと、補正予算が出てくるということは、これは完全に赤字を認めとるわけで、これが例えば受託事業で事業を役場が出したとします。やってみたらこれだけお金がかかりましたよということで、役場は本当にそれを認めるのかという疑念が湧きます。これは日々の超過時間の問題が出ておりますけども、通常民間レベルでは、一度契約したらそれが本当にこの予算内でできるかということをまず最初に検討するわけです。そした ら、日々の時間管理、それから業務の管理、これは日々、そして月々、週、 目標を持ってこなしていかんと絶対に赤字になるわけです。
 今の総務委員各自の話を聞いておりますと、非常に過重な労働であったと いうことが言われておりますけれども、本当にこの管理者はその時間を日ごと管理していたのか、業務の進捗は目標どおり進んでいるのかと、そういうことを本当にしたのかという疑念が湧いてまいります。最終的には大変立派なリハーサル大会でもございましたし、それぞれ努力は認めますけれども、本来でいえばそういうところを管理してこそ初めてこういう超過時間の管理もできるわけでございまして、本来であればこれは、当初予算は50時間ぐらいの予算が超過勤務も組まれとったということでこございます。そういう面 では、今回、附帯決議は確かに健康管理という面では認めるところはございますけれども、リハーサルの段階で1年も前にしてこういう不測の事態が出てくるということは、非常にやっぱり私はこの予算実行のあり方に問題があるではないかと。 そういうことで今回の附帯決議は、今回の補正予算の追加、これについて当たっていないということで反対といたします。

(山口経正議員)次に、賛成討論はありませんか。
次に、反対討論はありませんか。討論なしと認めます。これで討論を終わります。 これから、追加日程第1、発議第11号、議案第81号平成25年度長与町一般会計補正予算(第3号)に対する附帯決議を採決します。 この採決は、起立によって行います。 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方は起立願います。
(起 立 少 数)
(山口経正議員)
起立少数。 よって、本案は否決されました。

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