生活に必要な食料などは買い出しします。何日分も買いだめはしません。冷蔵庫も大きくない。ビールやワイン程度は少量、買いますが、酔うほどは飲まない。衣類は数少なく、着ない服は所持しない。それなりのキチンとしたものをいつもそろえています。
殺し屋がミニマリストなのは、今現在を生きることに徹しているから、といえます。明日に備えて蓄える必要がない。あとに残すものはない。残したくない。明日は消えていくのみ、と思う。
後も残さず消えていきたい、という見栄はあるのかもしれません。それが男の美学、孤高の魅力、ともいえる。
ニヒルな老人の感性に通じる、ともいえる。いつまで生きるか分からない。だから個人消費も少ない。経済には貢献しません。しかしこれ、美的な人生ではないか?最後は単純なその日暮らしに回帰する。パラドクシカルに言えば、現代人の理想ともいえます。
そこに、しかし、美的とかナルシズムとか見栄とかが入ってくると、自分に正直でないという自覚ができて、それがまたストレスになります。人目を気にせず、らくらくとハードボイルド、でなくてはなりません。
うつくしさ、というのは難しい。鏡を見なくてはうつくしくなれないし、見れば人目を気にしていることになってしまいます。なにごとも、うつくしさに徹しようとすれば、結局うつくしくないことになってしまいます。
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