哲学はなぜ間違うのか

why philosophy fails?

大いなる間違い

2009年09月25日 | xx私はなぜ息をするのか

Ertet

そのように自分の身体を描き出す科学の強い存在感を感じとり、それが描き出す物質世界を唯一の実在する現実の世界だと私たちは思う。しかし(拙稿の見解では)そこに現代人の大いなる間違いがあります。ここに哲学が大きく間違ってしまう分かれ道がある。よほど注意して見なければ、その分かれ道のところから正しい道が通じていることに気づくことはできない。しかし、見えにくいけれども、正しい道は真ん中に通っている。

それは無意識の呼吸運動のように、私たちの身体が自律的に動き続けているところからすべての現実が生まれているという事実です。自律的に動き続ける身体をうまく誘導して(食べ物を獲得するなど)生存に必要な運動を効率的に実行するために、(拙稿の見解では)私たちの身体は、現実を感じとる装置を身につけるようになった。逆に言えば、それを現実と感じとれば生存に便利なような感じ方ができるものが現実となった。そういう現実が感じとれるように進化した動物の子孫が私たちだからです。

拝読ブログ:「何程も歎き候へ。」 沢庵宗彭

拝読ブログ:拡張現実 ~Augumented Reality 

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呼吸・声・言葉・科学

2009年09月24日 | xx私はなぜ息をするのか

仲間に信号を送り仲間と運動を共鳴させるために、動物は呼吸運動を意識的に応用して声を出すことがある。多くの哺乳動物は、声を聞いた仲間の行動を予測しながら声を立てます。人類は、さらに、声に情報を載せて仲間に伝える仕組みとして言語を作りました。私たちは意識して言語を操る。その言葉によって聞き手が起こす感情と行動を予測しながら言葉を話します。

言語を使って人類は、社会を維持し、文明を作り、科学を作って、自分たちの身体の構造を解明する。科学によれば呼吸運動の動きも予測できます。神経細胞や筋細胞や赤血球の分子構造の変化のレベルから、現代科学は、呼吸という現象を詳しく説明できます。

拝読ブログ:中国語を勉強しているこの頃まずはピンインにとにかく慣れる!

拝読ブログ:ヘコキを喰らうカマキリ

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呼吸の目的

2009年09月23日 | xx私はなぜ息をするのか

Ertes

私たちは生きている限り、息をしている。私たちは、ふつう無意識に息をしている。空気中の酸素を吸って二酸化炭素を吐き出すということのためだけならば、無意識に呼吸していればよい。自分が息をしているかどうかを知る必要はありません。それで、動物としては生きていけます。実際、人間以外の動物が、自分が息をしていることを知っているとは思えませんね。

酸素を吸って二酸化炭素を吐き出すということ以外の目的で空気を肺に入れたり出したりする場合、私たちはその吸気あるいは呼気の運動を意識する。

拝読ブログ:意識が描く世界

拝読ブログ:☆出産日記☆

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世界が実在するかどうか

2009年09月22日 | xx私はなぜ息をするのか

私たちが感覚や感情を通じて意識するこの世界も、言語で言い表す概念の世界も、科学が描き出す物質世界も、どれもその世界が実在するかどうかということが重要なのではなくて、いずれも(拙稿の見解では)人類の身体に備わった予測装置として、それらの仕組みが実用的な予測を行い、人間の身体をうまく生存させ繁殖させているという事実が重要なのです。

なぜ、この世界はこういうふうになっているのか? それは、世界をこういうふうに感じとることで実用的な予測ができるような身体を作り上げた結果、地球全域に繁殖することに成功した動物が私たちだからです。

拝読ブログ:西垣通『思考機械』ちくま学芸文庫

拝読ブログ:[読書]ベイズな予測

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意識/言語/科学は予測装置

2009年09月21日 | xx私はなぜ息をするのか

Erter

最後に、意識さえできないけれども私たちが身体の深いところでいつも感じているらしい直感的な気分や内部感覚、不安感、孤独感、自信のなさ、安心感、人の信頼感、不信感、敵意、連帯感などは、実は一番大事なものかもしれませんが、ぜんぜんコントロールできません。予測などできないし、それらがどう存在するのかさえ、うまく表現することがむずかしいわけです。

こういうふうに私たち人間は、いつも、いろいろな物事を感じてそれがどう変化するかを予測しながら生きている。予測が正確なほど、上手に生きられることは確かでしょう。意識も言語も科学も、(拙稿の見解では)人間の生存上重要な物事の予測を正確にするための装置として次々と出現し、進化の過程で人間の身体と社会に備わるようになった。

拝読ブログ:上杉謙信と上杉景勝の言葉

拝読ブログ:みっともない

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