学校帰りに駅前を歩いていたら、珍しい人に出会った。
華子が教わっているピアノの先生だ。遠目に見ても目立つひとで、長身にコートを羽織った姿はピアノの先生というよりもどこかのモデルみたいだ。華子も雪子ちゃんもこの先生が大好きで、ピアノの練習に熱心なのは、半分はこの人に認めてもらいたいからなんだろうなと思う。
僕が会釈すると先方も気づいて、エレガントな仕草で手を振ってきた。
このひとを見るたび僕は「大人の女性」ってこういうひとのことを言うんじゃないかと思う。今は後輩の育成に専念しているけれど、以前はいろいろなコンクールで賞をとったりしてそのまま演奏家の道を歩むだろうと思われていたそうだ。何か理由があったんじゃないかと思うけど、そういうミステリアスな部分もますます大人って感じがする。
うわあ、すっかり遅くなってしまった。明日ははやいから今日はこのへんでお休みなさい。
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