この間書いた美術館の展示にもいくつかあったけど、僕は装身具の類を見るのがとても好き。昔のものに限らず、今のものを見るのも好きだけど、自分でつけるわけじゃないよ。男性向けのなかなか格好いいシルバーなんかもあるけれど、ね。
それにしても、人間がいるところ、必ず装身具があるっていうのはなんだか不思議な気がする。生きていくために必要なものじゃないのにね。「美しい」ということもひとつの「力」になるから、権力の誇示にもつかわれたのかなあ、とも思うけど、純粋に「身を飾りたい」っていう欲求ももともと人間にあるのかな、っていう気もするんだ。
うっとり。
身を飾ることには外向的意味と内向的意味があるように思います。
ツルヒコ様の仰有るように、権力を示したり、俗っぽい言い方をすれば見栄えを好くしたりするために着飾る場合も在りましょうし、誰に見せるでもなく綺麗なものを身につけ、身につけた自分に陶酔することも在るでしょう。
それは上等のナルシシズムで、きっと僅かな人だけに許された贅沢なのだと思うのです。
西洋の宝飾品も素敵ですし、東洋の深い艶を持った品々も美しいですよね。
玉髄や鼈甲などその儘でも素敵だのに、更に繊細な技巧が施されているとためいきが出ます。
観ているだけで幸せになるのですから、それを身につける幸福といったらないでしょうね。
僭越なコメントでご免なさい。
>上等のナルシシズム
なんだか夢のある言葉ですね。生きていく間に、いろんな感性や素質って変わってきてしまいますけど、人間は本来ナルシストなんじゃないかっていう気も、少ししたりします。
観ているだけで綺麗なものを身につける。
身に着けたときに一番美しく見えるものを作りだす。贅沢な世界には違いないけれど、それだけに惹かれてやまないものがありますね。