イバラノツルヒコの華麗なる生活

ボンソワール、今夜も僕と素敵な話をしよう

ショートブレッドの真実

2005-10-06 22:00:29 | Weblog



今日、ラウンジで飲み物を買っていると、後ろからすごい勢いで背中を叩かれた。びっくりして振り向くと、そこにいたのは満面の、やや悪魔的な笑顔(今にして思うとね)を浮かべたヒメカちゃんだった。この子はどうしてこう、普通に登場するってことができないんだろう。僕が口を開く前に、彼女は早口でしゃべりはじめた。いつものパターンだ。

「ねえねえ、ツルピーの部屋にキッチンある?」
そのツルピーっていうの…はあ、もういいや。
「…あるにはあるけど。ガスコンロと冷蔵庫くらいなら」
「オーブンは?」
「あるよ。レンジと一緒になってるやつだけど」
「テーブルは?」
なんだか嫌な雰囲気。
「…何で?」
「貸して欲しいんだなあ、今日一日だけ」
「は?」

その後のやりとりは長くなるので割愛するけれど、結局うちの台所は僕を除いて総勢4名に占拠されることになった。ヒメカちゃんたちが所属する英国児童文学サークルで明日ベイクセールをやるので、そのお菓子を作りたいんだそうだ。それを何だって僕の家でやることになっちゃったのかについては、いろいろな不幸が重なったとしかいいようがない。結局僕は「焼きたてのスコーンとショートブレッドでお茶できる権利」とひきかえに台所を開放することにしてしまった。正直結構魅力的な提案に思えてしまったから。

でもいざその顔ぶれを見てみたら、その中に伊集院君がいたので僕としてはかなり微妙な気分になった。なんで彼が「英国文学」なんだろう、仏文系のサークルだってあるのに。と思ったけど、それを質問してまたカンに障る言葉をきかされるのも癪だ。だからといって小学生でもあるまいし、彼だけ断るわけにもいかないから、そのまま4名様ご招待ということで家に連れ帰った。

入り口で女の子たちがパンサーに大うけしたのにはじまり、部屋の中を検分していちいち大騒ぎされるのには辟易したけど、いざお菓子を作ろうという段になって、皆がエプロン姿でこまごまと仕事をはじめてからは、実はちょっと楽しかった。女の子ってやっぱりエプロンが似合うよね、たとえそれがヒメカちゃんでも(って、…これは失言)。

それはともかく、何より僕がびっくりしちゃったのは、ショートブレッドに使うバターの量が実はとんでもない位多いってことだ。ヒメカちゃんがあんまり思い切りよく塊のバターを計りにのせるので、いくらなんでもそれはないだろうと思っていたら「すごいピッタリ、私天才~」とか言い出したので何の冗談かと思った。ショートブレッドにそんな大量のバターを使うなんて、皆知ってた?僕は知らなかった!

でも、実際出来上がってみるとそれは確かに正真正銘のショートブレッドで、焼きたてはまだちょっとフカフカしたような感じで、それはそれでとてもおいしかった。普段ならいくらでも食べちゃうところだけど、あれだけのバターが隠れているとわかったらそうそうは手が出なかったのがちょっと残念だけどね。

で、この話にはちょっとだけ続きがあるけど、長くなっちゃったからまた今度書くよ。覚えていたらね。

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2 コメント

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いいなぁ~♪ (メモル)
2005-10-07 09:23:01
ツルヒコさんちツアー、私も行きたい!

実際にパンサーとか見てみたいです

さすがヒメカちゃん



お菓子作りっていうのもいいですね~



そうそう、さくさくものの焼き菓子は、バターたっぷりなんですよ

好きだけど・・・今の所お預けです



他にどんなエピソードがあるのでしょう。

続きを楽しみにしてます
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>メモルさん (ツルヒコ)
2005-10-07 23:57:40
>さくさくものの焼き菓子は・・・

やっぱりそうなんですね。

なんだか、口当たりの軽いお菓子なのに

あんなにバターたっぷりなんて

ちょっとだまされたような気がします・・・。

でもやっぱり好きですけど。



今日は時間がなくなっちゃったので

続きはまた今度書きますね。
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