一日雨が降っているから、今日の昼は学食にしたんだけど、入り口前で秀虎に会ったので一緒に食べることにした。
メインをどれにするかちょっと迷って、特に決め手がなければいつもなら定番のカレーにしちゃうんだけど、なにしろ家で大量のカレーが待っているんだからこの選択ははずさなきゃいけない。気分は肉なんだけど、ポークソテーって感じじゃないからやっぱり魚のフライにしよう、と決めて、今度はレジ前でデザートにプリンを食べようか、それとも食後にアイスクリームを買おうかなと思っていると、後ろから秀虎に「早くしろ!」って足を蹴られた。
テーブルに着きながら、何も蹴ることないだろ、と抗議すると「お前ってどうしてそういちいち優柔不断?」と返された。
あのねえ、「優柔不断」っていうのは選びたくても選べなくて悩んで困ってるタイプ。僕の場合は、「選べない」んじゃなくて「選択を楽しんでいる」のであって、優柔不断呼ばわりされる筋合いはないんだよ。それぞれの選択をした場合をシミュレーションして楽しまなきゃ、せっかくたくさんのものが並んでる意味がないだろ。そういうことがわからないなんて貧しい人生だなあ。
と、僕にしてはめずらしくきっちりと言い返してやったら、鼻で笑われた。
なんなんだもう、本当に失礼な奴だ。そういうのと3年も友達づきあいしている僕も相当人がいいよ。この件については確かに優柔不断の誹りをまぬがれないかもね。