イバラノツルヒコの華麗なる生活

ボンソワール、今夜も僕と素敵な話をしよう

誰かの本

2005-10-07 23:53:40 | Weblog


僕は古本屋とか古道具屋とか、そういう場所も結構好きなんだけど、どうして好きなのかっていうと正直なところよくわからない。ただ、古いものを売る店は新しいものを置いている店とはまた違ったドキドキ感があるのは確かだと思う。

以前友達と話していたときに、古本はうっかりすると書き込みなんかがあったりして嫌だって言われたけど、僕は誰かの書き込みなんかみつけると面白いと思っちゃったりするんだ。あんまり的外れなことが書かれているとちょっとがっかりだけどね。

今日は学校帰りに近所の古本屋に入ったんだけど、この店は小さいけれど蔵書の傾向がおもしろくて、たまにのぞきたくなる。店のおじさんの趣味かもしれないけど、もしかするとこの近くに住んでいた人が、こだわって集めた本を何かの事情でまとめて売ったのかもしれないなあとか思うんだ。

棚を眺めていると、そういえば読んだことないな、っていう古典的名著があったんだけど、それがずいぶん古い版で、紙はペラペラで黄ばんでいるし、活字もなんだか相当古い。だけどその本は活版印刷で、最近の本にはない表面の感じがいかにも印刷物っていう感じがして、結局買うことにしちゃった。ずいぶん安かったけどね。

きっとこの本を売った人は僕よりずいぶん年上か、もしかしたらもうこの世にいないかもしれないなあ、なんて思ったら、なんだかすごく不思議な感じがしてきちゃったよ。