ぼんやり

ボンソワール。昨日はヘンな時間に寝てしまったから、今度は夜になっても眠れなくて、結局朝方までなんとなく起きてしまった。おかげで、今日は一日ひどくぼんやりしている。このまま部屋にいるとそのまま日が暮れてしまいそうな気がしたので、気分転換に散歩がてらお茶でも飲みにいくことにしたんだ。

こういう日は、道を歩いていてもひとごみに混ざっても、なんだか現実感がなくて、自分だけ水槽の中から外を見ているような気分だけど、皆はそういうことってある？見慣れているはずの風景が、切り取られた絵本のひとこまみたいに見えてくるから不思議なものだ。その背景の中で、いろいろな人たちが人形劇の人形よろしくいろいろな役割を演じているみたいだ。

他の人からみたら、僕も同じように、人形みたいに見えるんだろうか。ただぼんやりしている学生役っていうのは、人形劇の中でもずいぶん端役だろうなあ、なんてことを考えながら飲むお茶は、それでもちゃんとお茶の味がして、やっぱり僕は人形じゃないんだなあなんて実感したりするのだった。