toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「対岸の家事」 朱野帰子

2018年09月09日 | 読書日記
天涯孤独の私には縁のない世界の話だけど(だから?)楽しく読めました。

前半は一つの出来事を、別の人の視線で改めて繰り返しながら少しずつ物語を進めていくという「模倣犯」と同じ構成。
同じ出来事が、全く異なる思想の人の主観で語られることで、その人の考え方が分かるように書かれているけれど、読者としては「彼女はそんな風に思っているんじゃないのに・・・」とちょっとイライラしてしまう(笑)。

登場人物がみんながみんな、そのキャリアに対してステレオタイプでいかにもと言う感じで登場する。
そんな考えの違うママ友(&パパ友)同士が徐々に理解しあって、打ち解けていくというほのぼの系のお話かと思っていたら(確かにその通りなんだけど)、終盤になってちょっとサスペンスホラー的な展開に。。
まあそれも全体から見れば、その流れの中のひとつのエピソードになっているんだけど。

もしかしたらワーキングマザーだった母もこの話の登場人物達みたいに思っていたのかな?
心の中で「助けて」って言ってたんだろうか・・・?
なんて考えてしまった。









講談社
コメント
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