月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

お仏飯のはなし

2022年01月16日 20時17分00秒 | ふうわりふわり(坊守日記)



Kさんのご主人の三回忌のご法事にお参りさせていただきました。

2年前、本当に突然のお別れに憔悴しきっていたKさん。

何日も何日も食事をとることさえできなかったそうです。

でも、Kさんは思い出されたのです。

ご主人がお仏壇を大事にされていたこと。

毎朝、お仏飯をお供えされていたこと。

「そうだ、あの人がやっていたことをしなきゃ」

と、ご飯を炊いてお仏飯をお供えされたのです。

お供えしたお仏飯は、お下げして‥‥

ご主人が亡くなられてから、Kさんは初めてご飯をいただいたのだそうです。

お仏飯って、生きる力になってくださるんだなぁと、改めて思いました。

私の曾祖母が百歳で亡くなる前に、介護をしてくれる私の母に

「わしの身体は重たかろう。お仏飯を百年いただいてきただけぇのぅ。」

と話していたそうです。

ようこそ。ようこそ。

みほとけさまと、多くのいのちと、みなさまのおかげにより

今日も生かさせていただきました。

なんまんだぶつ‥

ありがとうございます。

Kさんは、その後、よくお寺にも参ってくださるようになり、親身にお手伝いもしてくださいます。

私にとってもありがたい存在です。

今日のご法事はコロナ禍で子どもさんも帰ることができず、2人だけのおつとめでしたが、2人で大きな声でお三部経を読んで(マスクをしたまま)、美味しいコーヒーとお菓子をいただき、おしゃべりも弾んで、気がつくと、4時間が経ち、お蝋燭も燃え尽きていました。

「私たち、生かさせてもらってるよね!」

Kさんのことばです。

ありがたいご縁でした。

なんまんだぶつ‥





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