月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

お参り!お参り!のはなし

2012年12月03日 20時49分25秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
今日は松山市の得法寺様の報恩講にお参りに行ってきました

報恩講は宗祖親鸞聖人のご恩徳に感謝させていただく大切なご法縁です

得法寺様では、松山組の僧侶の方々による雅楽の演奏に続いて『しょうしんげ』のおつとめ、ご法話と、ひと時ゆっくりお念仏のご縁にあわせていただきました

おみのりの友と語り合うこともできました

お寺にお参りさせていただくと、心が弾む!というか、とても嬉しい気持ちになります


子どもの頃のことを、ふっと思い出しました

10月になると、近隣のお寺さんの報恩講が順番につとまり始めます

あちらこちらの報恩講に母が私たち姉弟をよく連れて参ってくれていました

おつとめの間は本堂に座ってご縁にあい、お説教の間は弟と境内で遊ぶのです

お同行のおばあちゃんやおばちゃん方はみな優しくて、「えらいね~」「かわいいね~」と褒めてくださいます

お寺のご法座はとっても温かくて明るく、穏やかで優しい場所だと、子ども心に感じていたのでしょう

だから、私はお寺にお参りに行くのが好きになったのかな~と思います


今日も、得法寺様の境内に車を入れさせていただくと、坊守様が出てきて誘導してくださるのです

坊守様の笑顔大好きです!

本堂に入ると、美しく明るいお荘厳、美しい声明と音楽の響きに気持ちが明るくなります

ご住職様と坊守様の笑顔にむかえていただいて、お参りの皆様のおだやかなこと…

いろいろ用事はあったのですが

「お参り!お参り!」

と心弾ませて出掛けられてよかったな~と、

家族に感謝!
法友に感謝!
ご縁に感謝!
得法寺様に感謝!
親鸞聖人に、ありがとうございます!
阿弥陀さまに、なんまんだぶつ!

吃音住職

2012年12月03日 20時16分30秒 | 仏々相念(住職日記)

しんどいよな~・・・

 

息子が「英国王のスピーチ」を借りてきてくれました。

以前から観たい映画でありましたが出不精住職はビデオ屋までも行きません。

2日程前にDVDを借りに行く息子に「あったら借りてきて!」ってお願いしてました。

 

夕方、少し時間があったので息子にお礼を言って観始めました。

まだ半分までしか観ていないのですが・・・

息苦しく・・・

しんどく・・・

いろんなことを思い出しつつ・・・

 

オープニング、国王の代わりに国民の前で国王のメッセージを読む。

ただそれだけです・・・

誰にでもできるような簡単なことだと思われることでしょう・・・

が、しかし・・・

コイツにとっては手に汗握るような・・・

嫌な汗が流れるような・・・

主人公の気持ちがよく分かるコイツがいます。

 

国王直々に息子にスピーチの手解きをされる。

何でこれができないのか・・・

不甲斐ない息子を叱る父がいました。

 

半分観た段階では良さそうな先生と共に歩む姿があります。

どのように克服するのか・・・

はたまたできないのか・・・

寝る前に最後まで観たいと思います。

 

コイツの吃音・・・

現役でして共に歩んでいます。

言葉がスムースに出ないということは辛いことです。

話したくならないのです。

 

今日のお夕事にお参りさせていただき導師をしてくれる息子の向こうに親さま(阿弥陀さま)を拝ませていただきながら、

一番辛かった小学生の頃を思い出していました。

辛かった音読・・・

読みが当たらないようにといつも願っていたころ・・・

今日の映画のオープニングの空気そのものを感じていました。

誰に相談することもなく、相談しようとも思わず、ただただ「読みが当たらないように・・・」そう願っていたのです。

 

そんなコイツでもやっぱり「これじゃいけん」って思ったのでしょうね。

自らが助けを求めたのは、正しくここ(阿弥陀さまの御前)だったのです。

讃仏偈を読みました・・・

お勤めでもなく、仏恩報謝でもなく、コイツのために読んでいたのです。

ちょっとでも克服したい・・・そのことの為だけに。

そりゃ、真宗のお味わいから外れているのかもしれません・・・

でも、苦しきコイツはそうせずにはおれなかったのです。

 

始めは小さな声でボソボソ・・・

教室での空気を感じつつ・・・

でも、ここは本堂!

阿弥陀さまだけがそっとおってくださいます。

優しくそこにおってくださいました。

大きな声で読みます!「こ、こ、こう、げん・・・ぎぎ」

何回も何回も・・・

毎日毎日・・・

飽きることもなくそこにいてくださった阿弥陀さまでした。

 

努力の甲斐あり小学生の頃よりはちっとは改善されたように思います。

でも、やっぱり読みも嫌いだし話すのも・・・

勿論、法話も苦手・・・

 

でも、なんとかコイツのスタイルで生き抜かさせていただいています。

詰まりながらも・・・

止まりながらも・・・

あの頃と同じように親さま(阿弥陀さま)と共に・・・

 

さあ、続きを観て後日感想書かせていただきま~す。