地獄は一定・・・のはなし

もう寒くなってきたのに
大きな百足がでました。
追っ手から逃れ、
命からがら壁の隙間に逃げ込んだものの、
殺虫剤の威力に負けて、
その体をちぢこませて息も絶え絶え・・・

放っておくわけにもいかず後始末をしながら
まだ息のある百足に言いました。

「殺虫剤をかけたのはご院さんですよ」
「あなたを見つけて、殺虫剤をかけるよう言ったのは、○○（娘）ですよ」

そう言いながら、わたしは百足をゴミ袋の中へ・・・


　　とても地獄は一定、すみかぞかし。　『歎異抄』


ああ・・・

御恩報謝

イチゴ狩りのDVD・・・

昨日、せっせと坊守がDVDをダビングし、
「これ、明日のお七日のご縁にお託下さい。」

ラベルには、１１年程前の懐かしい写真が
プリントされていました。

イチゴや沢山の野菜を収穫しガッツポーズの私、
頭もまだまだ黒々、まだ純粋だったのか・・・？
先日亡くなられた仏さまのようなご門徒のお爺さん、
今、一生懸命がんばって生きていて下さるお婆ちゃん、
そして、小さい小さい２人の子どもたち・・・

ご縁の後、上映会となった・・・
「おぉ～、爺ちゃんこの頃から背中が丸くなってきたな～。
　おぉ～、婆ちゃんの元気なこと。よう肥えとるな～。」

本当に優しく見ておられた。
でも、やっぱり寂しそう・・・

「坊守さん、わざわざありがとうございました。
　今も見ながら電話しよるんで～。
　我が家の家宝にするけんな～。」

本当に家宝にして下さりそうな方々・・・

「１０年ひと昔と言うが本当に変わってしまうな～」
何もかも移り変わっていきます。

あんなに小さかった子どもたちも
大きくならして頂いていました。

その時、その時は気付かずいましたが
大切に育んで頂いていました。
DVDのご夫妻の眼差しの優しいこと・・・

その眼差しのもと、楽しそうに２人の子ども・・・

あぁ～、今の私もあなたの眼差しのまん真ん中・・・

ありがとうございます