月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

我愛無明

2009年10月13日 17時29分28秒 | 仏々相念(住職日記)
どこまでも自分がかわいい・・・

幼くして母親と別れられた。
両親との間に何があったかは分からないが
父親に育てられた。
幼き弟たちも育てる父・・・

父亡き今、母に対してどちらかと言うと怒りを覚える・・・
涙を流しながら歯を喰いしばるお兄ちゃん。
「どちらかと言うと・・・」
その言葉にお兄ちゃんの優しさを感じた。

何も言うことできず、ただ座っていました。

切なさのなかでの別れだったでしょう・・・

誰もが自分がかわいい・・・
切羽詰まるとどう変わるか分からない私。

恐ろしい私でした。                           

金木犀のはなし

2009年10月13日 14時22分05秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
玄関から2、3歩出ると
金木犀の香りがしてきました。

今年も同じように
この時季に
金木犀は香ります。

わたしたちの知らないうちに
大地が十分に養分を届け
大空が水と光を注ぎ
風が堅い木肌や葉を揺らし
虫たちが話しかけ

知らないうちに
知らないうちに
今年も花を咲かせてくれました。
そうして
よい香りを放つのです。

今年も、同じように・・・。


でも・・・
実は、偏頭痛持ちのわたしは
金木犀の香りが苦手なのです。
強い香りや光の刺激で偏頭痛になることが
しばしばあるのです。
困ったものです。
足早に境内を過ぎねばなりません。
けれど、今日は思い切って
金木犀に近づいて
ブログ用に写真を撮ってみました。

ちいさな黄色い小花がいっぱい。
まだ蕾のようでしたが
これが開くと
がやがやと小花たちのおしゃべりが
聞こえてきそうです。

こうしてみると
かわいいものですね。

ちなみに・・・
中国原産の金木犀、
日本のものはすべて雄株で実はならないそうです。
そして、
白い小花を咲かせるのは
銀木犀というそうです。