限りなくmoonshine...

GarageBandなどDTMネタとバンドネタと甘いもの中心に。たぶん。

色の関係。

2009-01-31 21:40:28 | work

会社では、DELL の PC + SHARP のアナログ RGB 17インチ液晶ディスプレイ、という
組み合わせで仕事をしている。リースなので、殆どのマシンがこの組み合わせである。
いまどき 17インチは狭い気もするが、仕事で使ってるだけだし、テキストエディタが主な
使用アプリなので、妙に横長な EXCEL 資料を修正する場合以外は、特にストレスとなって
しまうことも殆どない。
が、どっちかって言うと色のほうがストレスになるときがある。

例えば EXCEL でグラフを作成したとする。
ウイザードに従って作ると、とてもセンスが良いとは言えないカラフルな色の割り振りで、
勝手に折れ線なり棒グラフなり作成してくれる。
デフォルトだと要素1から順に、濃い青、ピンク、黄色、水色、と色が付く。
この色の名前は、グラフの色を選ぶときに開くダイアログ上で、色の上にマウスを乗せると
表示される色の名前である。
で、これをカラープリンタ出力するわけだが、予想通りというか予想外というか、まったく
ありえないほど、ディスプレイに表示されている「見た目の色」と違う色で出力される。
一応ディスプレイの設定は変えられるのだが、標準で省電力モードになっていて少し画面が
暗い上に、そもそも DVI ではなくアナログ RGB である。その上、色温度が非常に高い。
つまりとても青白い画面なのだが、Windows の人はこっちの色の方が普通らしく、Mac の
画面を見た人は暗いだの赤っぽいだの「Mac って標準ディスプレイがショボいよね」という
事を言われることも多い。
「やっぱ液晶も、品質を言えばナナオだよ」なんて言ってた「自称」PCに詳しいという人
も、色温度設定が 9200K で RGB ともデフォルトのままだったのを見たときは、どう反応
して良いものか悩んだ。

で、カラープリンタの方はレーザープリンタなんだけど、C社のとかF社のとか数種類あって、
設定はどれもデフォルト。
画面上でピンクの線で引かれたグラフは、カラープリンタで出力すると見事にくすんだ朱色
とでも言うような色で出力される。黄色は黄土色っぽいし、水色もしかり。
一見プリンタがおかしな色を出しているようにも思えるが、それは色の名前から推測される
「人間の勝手な判断」であり、もしかすると(というか確実に)ディスプレイに表示されて
いる色のほうがおかしい可能性だってある。そもそも安い液晶ディスプレイなのだし、勿論
キャリブレーションなんて行っていないのだから、当然だと思う。

が、たいていの人は、上司を含め、「プリンタがおかしな色を出す」といって愚痴る。
「これは青じゃなくて群青色だ」「これは赤じゃなくて朱色だ」なんて具合に。
でも、それは作った人自身が EXCEL 上で群青色や朱色に設定しているからかもしれない。
いつだったか、資料作りを頼まれて作ったとき、「線は緑で」と言われていたので、画面で
きちんと緑を選んで作成したが、プリントアウトされたものは深緑だったことがある。
そのプリントアウトした資料を上司に見せて確認してもらったのだが、開口一番、「これは
緑じゃないだろう、オマエ、目がおかしいんじゃないか?色盲か?」ってことを言われた。
さすがにカチンときたので、「画面上では緑ですよ。ちゃんとキャリブレーションを行って
いないですし、そもそも Windows で表示される画面の色なんて、滅茶苦茶じゃないですか」
と反論したが、キャリブレーションを知らなかったようで、「ともかく、いくらなんでも、
これを緑とは誰も思ってくれない、明日までにちゃんと作り直せ」と言われたが、もちろん
どうすることもできないのでそのまま何もせずに翌日に出した記憶がある。
翌日そのファイルを開いて画面で見ていた上司は、「よしよし、ちゃんと緑色に直してるな」
なんて言ってた。「指示したんだから指示通りの色で作れよな」と文句を言いながら。
でも、実際は何も修正していないんだけどね。
たぶん、プリントアウトしたときに「またプリンタが壊れた」とか言うんだろうな、と。
自分の失敗で怒られるのは仕方ないが、こんなことで理不尽に怒られるのは気分が悪い。

ちなみに、プロジェクタでも同様なことは起こる。
「この表の赤文字の部分が」「どこが赤だよ、そりゃ茶色だろ」「いえ画面上では赤です」
「その隣の黄色のセルが」「何も見えねえけど」「実は隣にセルがあるんです」なんていう
不毛なやり取りが続くから、会議が長引く。突っ込むほうも突っ込むほうだよな。
当然と言えば当然だが、「プロジェクタで映し出された色と画面の色が違う」ということで
「プロジェクタと繋ぐ線が断線しているんじゃないか」と交換し始める人もいる。
「みんな無線LAN 使ってるから変な電波飛んでて、それを拾ってるんじゃないの?だから
線にノイズが乗って色が変になってるとか」なんて言い出す人もいたりして、そうなると
もうオカルトの世界な気がする。そりゃあなたは変なデンパ出してるんでしょうけど。
年配の人だと、コネクタを抜いてフッフッと息を吹きかけて繋ぎ直す人もいた。
繋ぎ直しても同じままだったりすると、また抜いて今度はさらに強くフーッ!フーッ!って
吹いていたりして、見てるこっちは笑うしかない。
ええと、懐かしのファミコンカセットですかそれは。
RGB の調整画面を出して、当ても無く数値を上げ下げしてる人のほうがまだマシっぽい。
R の数値を上げて、「あ、赤くなった」って、そりゃそうだろ。本当に IT 業界かここは。
そんなヤツに「この業界にいるんだから日々もっと業界のトレンドには敏感になれ」とか、
「オマエ程度じゃ全然足りてねえよ」とか言われてもね。
楯突くと面倒なので、「あー全然色が正しく出ないですねー」なんてボケた会話しながら、
会議が再開されるのを待つしかないという状況になる。

といったカンジで、今日も「なんでこんな変な色で出るんだろうなぁ、これはもう修理に
出すしかないかな、同様な症状が同じ機種で出てないか、C社の営業担当に電話して確認
してみてくれよ」と言う声が聞こえる。いや、それが正常動作だと思うんだけどな。
「オマエが近くにいるから変な色になるんじゃねえの?」なんて、言う人によっては全く
冗談と取る気も失せるような気分を害する戯言を言い出しませんように、と祈りつつ。
ええ、過去にそんなこと言われた事ありますよマジで。



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2 コメント

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Unknown (stfg)
2009-02-01 01:29:43
この前はコメントどうもありがとうございました。

自分は、営業とは関係ない事務職なんでカラーでグラフ出した日には、「お前暇だな」と言われそうです。

ただ、デザイン業界はディスプレイと印刷で、どこかでは妥協点を探しているんかなぁと思ったりする。

原理的に三原色の扱いが違う以上、難しいね。

話は違うけど、電気屋にあるテレビの設定も一般家庭からしたらめちゃくちゃだ。

あんなまぶしくて、彩度をあげて、ドクドクした画面で性能を比較するのは酷である。

ただ、家に持ち帰ると比較対象がないから、批判されないだけで。

ではでは
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Unknown (tsuka315)
2009-02-02 03:41:07
stfgさん。
こんにちは。私はソフトウエア業界の所謂SEですが、いまだに紙の資料で、
しかも重要なポイントを赤太字にしていたりして訴求力を高めないと、
きちんと資料を見てくれない客先って多いんですよ。
ソフトの仕様打ち合わせで、基本ビジネスロジックの確認のために何故?
という疑問がないでもないですが、相手はソフトウエア素人さんなので、
要点とか変化点をわかりやすく色付きの図や表に纏めてないと、「ぜんぜん
意味がわかりません」とか言われることもあります。
電気屋のテレビは、凄いですよね、いつ見ても眩しいというか。
同様にホームシアターの音も、周りが田んぼに囲まれた一軒家じゃないと
絶対に出せないような大音量で「迫力ある音が出る」とか言ってますよね、
しかも流している映画は大抵が戦争モノで派手な戦闘中だったりとか。
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