役所 信太のひとりごと。。。(カウントダウン365×4→0)

旅先で感じたことや報道など私的に思うこと

物事、人によって見方は異なることを踏まえた上で、自分の位置を規定しなければならない時代になった・・・

2011年03月09日 15時58分50秒 | Weblog
電車の中である女学生達の会話が聞こえてきました。

別に聞き耳を立てていた訳ではないのですが・・・
声が大きかったので
聞こえて来たのでした。

「将来アメリカへ行きたい。
 やっぱり世界に出たいわ。
 アメリカに行って世界で働きたい。
 でも結婚は日本人が良い。
 生まれた子供がハーフで旦那がアメリカ人だったら
 私一人普通の日本人だからいやだし。」

たわいもない会話に聞こえるのですけれども
私はこの若い学生の会話に
妙に違和感が生まれ・・・

なにか
マスコミに洗脳されているようにさえ思え
若い人を扇動している強い恐怖を感じたのでした。

アメリカが世界・・・
マスメディアが創り出した世界観。

世界地図を見れば
アメリカだけが世界では無いのは一目瞭然です。

ヨーロッパ諸国もあればアフリカ諸国もありアジア諸国もある。

たぶん、
アメリカが世界のリーダーであり
日本がへつらっている現状を見て
そう思わされていたのでしょう。
学生がそう思うことは別に悪いわけではありません。
どこに価値観をおいても
個人の自由で何も問題は有りません。
発想は自由だからです。

ただ、
人は同じ「物事」でも
ところ変われば見方も変わるということを
分かっていなければ
物事の本質を知ることはできないと思うのです。

例えば、
先日報道されていたイギリスでのテレビ番組
「長崎と広島で二重被爆した悲惨な日本人」ということで
お笑いバラエティ番組で紹介されていた出来事。

日本側から見れば
大変遺憾なことで
広島長崎の地元の方や
今でも後遺症で苦しんでいる人にとっては
聞き捨てならない侵害行為です。
公に抗議しなければならないことでしょう。

ただ、海外の部外者から見れば
原爆の危険性は誰もが理解できることではあっても
あまり関心事ではないというのが大勢ではないでしょうか。

テレビのバラエティ番組で取り上げる程度で
「ついてないなぁ」と笑って聞き流す程度ではないでしょうか。

こんな言い方をすると
同じ日本人として
ひど過ぎると思われることでしょう。

しかし、
立場を変えれば今、日本での現状はどうでしょうか。
日本のテレビのバラエティ番組では、
世界マル秘映像とか
世界珍事件とか
世界驚きの映像とか、
多くの番組で面白おかしく報道しているのではないでしょうか。
日本人の感覚では日常のお笑いでも
海外の人たちにとっては、
宗教の関係上、
または文化慣習などから
日本人とは違う感覚を持っていて
バラエティで面白おかしく報道されることに
知らないところで
当事者を傷つけていることはないでしょうか。

また、別の例では
アメリカの元沖縄大使ケビン・メア氏の
「沖縄人はゆすりとたかりの達人、ゴウヤを育てられないなまけもの」
などと発言したと報道され
大きな事件になっています。

これも地元の方にとっては許しがたい言動で
絶対に容認できることではありません。
真実であれば、
公に抗議するべきだと思います。

しかし、
アメリカ側からすれば
沖縄のアメリカ軍の基地、普天間基地は世界一危険と言われているが
香港空港や大阪国際空港など
危険な空港は他にも例はある
そういう見解をもっていることでしょう。
戦後の処理の中で
基地の設置は
日本側が交渉を怠ってきたわけで
利益を受ける側から
既得権益を捨てることは普通は有りません。
その中での
基地設置を行うことは
アメリカ側にとってはあたり前のことで
基地があることでの地元への保障や便宜を図ることなど
タカリやユスリの他何物でもないと映ったのでしょう。

アフガンやベトナムの戦中、戦後処理を見ても
イラク戦争を見ても
多くの兵士が死んでも
自国の国益優先で
無茶苦茶していることを考えれば
日本人への感情など
その程度だと思うのです。

だからこそ
政府はアメリカと早急に
強気に交渉に出なければならないと思うのです。

一方、
世界情勢を見ると
北アフリカの地中海沿岸諸国ではデモ暴動が起こっています。
多くの人が被害に合い亡くなっています。
しかし、
多くの日本人にとって
対岸の火事と思っているのではないでしょうか。

石油産出国なので
この報道を見て
石油を買占めしていたり
先物取引を優先的に考えていたり
ガソリンが高くなるわ程度ではないでしょうか・・・。
今後の経済活動を左右する
「ある事件」として
見ているのではないでしょうか。

当事者にとっては死活問題なんですが・・・。

話を戻して、
たぶん・・・・
上で触れた「原爆の二重被爆の問題」も
海外ではバラエティ番組で語られるくらいの、
またアメリカ人にとって沖縄の戦後の苦悩は
「沖縄人はタカリ・ユスリをしている」
その程度のことなのかもしれません。

沖縄問題
これがすべてとは言いませんが
多くのアメリカ人にとって
無関心なことではないでしょうか。

だからこそ、
「世界がアメリカ」
ということに対して違和感が生まれたのでした。

物事には多面性があり
捉える人によって
見方が変わって来る
ということを学ばなければいけない時代だと思います。

多様性の時代で、
世界2位の経済大国になった中国でも
発展著しいインドでも経済発展に隠れて
その下に
多くの犠牲になった人が存在することを
忘れてはいけないと思うのです。

日本人の感覚だけでなく
他の国の風習宗教から海外的な感覚を身に付けないと
情報過多時代には
生きていけないように感じる今日この頃・・・・。

本質を理解できず
苛立ちを爆発させると・・・

モンスター●●と言われることでしょう。

世界が変わる時期に差し迫った昨今
個人の責任において
多面的に自己を規定しなければいけない
そう思うのです。

そして、
公の場で
自己の意思をはっきりと示し
相手に理解してもらう
そんな能力が必要な時代だとも思うのです。

若い学生さんはどこかの駅で降りました。

私はどこまでも
その電車に乗って・・・
その会話から生まれた言葉たちを
パズルのように並べているのでした。

。。。。

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