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ミゾを深めるスピリチュアル番外編  ~ありがちなアンビリバボー~

2010-08-08 22:12:59 | m.taizo>スピリチュアリズム周囲
霊魂の存在を既に信じているスピリチュアルな人々にとっては、里沙さんの真性異言が前世記憶(前世人格)によるものなのか「憑霊」によるものなのかというところが興味の焦点のようですね。仮に前世の人格であるにしても、現在進行形で本人の知らないネパール語を語っている様子は、あたかも別人格が乗り憑っている姿と限りなく近い・・・というか見た目では判断が付かないので、起こるべくして起きた議論でしょう。

施術者稲垣勝巳氏のmixiコミュニティー『前世療法の探究』の「アンビリーバボーの裏話」トピック内に、前世人格ではなく憑霊だと断定しているブログ記事がリンクされてたので読んでみたところ、別次元のアンビリバボーに遭遇したので言及しておきます。

私自身は正直なところ、前世療法にさしたる興味も無く、今回の放映によって前世療法人気が再燃し、またぞろいかがわしいスピリチュアル療法家による詐欺まがい商法が勢いづいたりしないか心配しているぐらいなので、稀有な真性異言を学問的に立証しようとする試みの意義とは離れた文脈で、メディアの持つ影響力への懸念から、好奇心レベルで前世療法を安易に試みたりするような動きには改めて釘を刺す必要があるだろうと考えておりました。

なので、伊勢白山道という方が御自身のブログ記事「異言の危険性」において、里沙さんの真性異言を「前世人格」によるものではなく「憑依」によるものだと断定した上で

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>人の意識に干渉する治療は、予想外の二次被害を生み出しますの注意してください。お金を払ってまでして、違う危険性を新たにはらみます。
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>「私たちは、見えない手段の治療に近寄らない事が最善です。
やはり現代医学に沿って治療するのが最善です。
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>私たちがナゼ、過去生を忘れて生まれてくるのかは、それは必要が無い害悪だからです。
過去生を知ることで、隠れていた因縁の再起動が起き、今生の課題にプラスされて非常に不幸な人生に成ります。
この世に生まれ出る時点で、非常に微妙な因縁のバランスが神により取られています。これを破壊することに成るのです。
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といった発言をするのも、ひとつの見識として傾聴に値すると思いました。前世想起によって必ずしも悪因縁が起動するとは限らなさそうだし、そもそも正しい前世想起をさせる施術がどれほど行われているのか疑わしいとはいえ、安易な「退行催眠や前世療法への警告」そのものは必要だと私も考えています。

ところで、前世人格ではなく憑依が異言の真相だと伊勢白山道氏が断定する根拠は何かというと「番組を見ている私には、典型的な危険な憑依だと分かりました」とか「私の感応によりますと」とか、つまりなんらかの“霊能”による判断のようですね。いわゆる霊能者なのでしょう。その前提で読まない限り、説得力がありません。

で、伊勢白山道氏の霊能をひとまず認めたとして、氏によると里沙さんの異言は前世想起によるものではなく「最後は腹痛で死んだネパール人男性が、日本人女性に憑依して話していたのが真相」だという話なので、里沙さんの件に関しては過去生を思い出すことによって「隠されていた因縁が起動」する危険性は無いはずです。

ところが驚いたことに・・・・と書きたいところなのですが、スピリチュアル系はなんでもありなのでもはやあまり驚かなくなってしまっている自分が居たりするのですけれども、過去生を知ることの害悪について強く警鐘を鳴らしている同じ記事の中で、伊勢白山道氏はクライエントの里沙さんの過去世を“霊能”によって、それこそ具体的な因縁と共に明かしていくのですね。

アクセス数の多いブログのようですし、だから施術者稲垣氏のmixiコミュニティーにまでリンクが貼られ私なんぞが目にすることにもなるのですけれど、これが当事者の里沙さんの目や耳に遅かれ早かれ入ることは十分に考えられることです。「隠れていた因縁の再起動」するリスクを訴えている批判者本人がリスクを生じさせてどうするのでしょうか。

しかもそのリーディング内容が、これで“お祓い”がセットになれば小田嶋隆言うところの「悪質なスピリチュアル恫喝営業」になりかねないような悪因縁の話で、持病の進行までご丁寧に予告しており、だからここに直接的に引用するのも控えざるを得ないのですけれども、いくら営利目的ではないにしても、悪気がないにしても、万が一リーディング内容が正しいにしても、以下略。

http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/e/f31f5928e8be5c9c1d0154487dd51c2e
http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/e/e67ee4d0d2ccad24f8cc1e874291c86b

霊能者に求心力が生じるのは必然で、コメント欄をちらっと読むだけでも心酔している読者さんが多数いるのがわかるので、おそらくこの方に何らかの霊能があるのは間違いないのでしょう。人生色々、霊能もイロイロ。

ま、私個人は、霊能ではなく“直感”によって稲垣説のほうに信憑性を感じております。


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