切実

　午前中、地元を回った。晴れの日曜日で畑に出ているのか、留守の家が多かった。加えて、頑張っていた一人世帯に鍵がかかっていたのが気になる。施設にでも移ったのだろうか。私の動きが鈍くなっているようだ。家にいては情報は集まらない。いずれにしても、村中で空き家が増えている。昼近く外郭を回り何とか地元は配り終えた。

　午後、東部地区に入る。私はこの地区の風景が好きなのだが、確実に高齢化が進んでいる。老夫婦に引き留められお茶をご馳走になる。交通の問題、病院の問題、抱えているいくつかの問題について話を聞く。老人世帯の厳しさがどれだけ理解できたか分からないが、切実さだけは胸に響いた。

　道脇のキノコが目に飛び込んできた。採らずにそっとしておいた。