Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

不誠意を続けてはならない

2020-09-14 23:15:34 | つぶやき

 自民党総裁選が行われ、予定通り菅官房長官が総裁に選ばれた。すでに決していた結果だけに、世間は肯定的に報道されたが、いっぽうで2位の得票者へ票が流れる、という事前報道もあった。そしてそのとおりのように岸田さんが2位に、3位に石破さんがなった。すべてが予定通りの結果、ということなのだろう。石破さんを2位にさせたくないという雰囲気があるとは、報道で耳にしたこと。2012年総裁選において、地方票165票を獲得した石破さんが、同票87票だった安倍さんに第1回投票では国会議員票を合わせても50票ほど勝っていたのに、決選投票は国会議員だけの投票だったため逆転して安倍さんが総裁に選ばれ、そのまま首相となってこれまで続けられてきた。地方票に強いといわれる石破さんだったが、今回は地方票でも菅さんに大きく差をあけられた。

 盛んに自民党系関係者から石破さんに対する批判が流れていた。安倍さんが苦境に立たされていた際に、後ろから撃つようなことをしていた石破さんに入れる「自民党議員はいない」とばかりに。そもそも安倍一強状態の自民党なのだから、石破さんが弱いのは仕方のないこと。それをあたかも人間性を指摘するように安倍お抱えコメンテーターが大声を上げるのは見苦しかった。

 そもそも自民党員とはいえ、支援者がいるために自民党員になっている人も少なくない。根っからの自民党支持者ばかりではないということ。もちろん根っからの自民党支持者もいる。おかしなことは「おかしい」というふつうの国民と同じ感覚の自民党員もいる。しかし、安倍一強状態になって以降、「おかしい」と思いながらも支持者のために党員として努める、そういう人もいるだろう。大差とはいえ、今回も石破さんは都道府県連の3割ほどを獲得した。予備投票とはいえ、菅さんに投票するようにという電話作戦をするところも多かっただろう。すべてが石破さん潰しと勘ぐればそうとも感じる。どれほど苦境に立たされていた安倍さんだとしても、在任中に起きた問題には、いまもってその説明が不誠意だと思っている人は多いだろう。それが間違いだという自民党であってはならないと思うのだが、どうもそうでもなさそうだ。期待に溢れた菅内閣の始まりなのだろうが、不誠意を継続するのは許しがたいと思っている自民党員も多いと思う。繰り返すが、あの民主党政権があったからこその「今」なのに、それを忘れていないか。


コメント    この記事についてブログを書く
« ヒャットウ(昭和61年の記憶56) | トップ | 千国神社ササラすり(昭和61年... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

つぶやき」カテゴリの最新記事