Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

21年前の記録

2019-07-07 23:21:02 | つぶやき

 時代はずいぶん変わった。しかし、いまもって過去の記事とそのままのものもある。本日記では食品添加物について何度となく記している。その最初は、2005年12月17日に記した「アメリカ産牛肉輸入再開から」である。食品添加物を長年口にしていても、寿命は短くなるとこもなく、相変わらず長寿大国として君臨しているのだから、問題が指摘される食品添加物が身体にはそれほど影響ないことを証明しているのかもしれない。かつて「安全なものを食べていますか」をホームページ上に記したのは、もう21年も前のこと。あのころは盛んに食品添加物の本を読み、巷のスーパーで品物を裏返しては添加物を確認していた。その習性は、いまもって身体に染みついている。当時の記事をそのまま下記に引用するが、今では様子の異なる部分もある。

 

安全なものを食べていますか(1998.5.8 記事)

 よく言われる言葉に「今は毎日がお祭りだ」というものがあります。 なぜそう言われるのかというと、かつては食べるものがなく、盆や正月、そしてお祭りのような時にしか食べられなかったものが、今では随時食べられるようになったからです。 たとえば生の刺し身というと、海のない県ではなかなか貴重なものでした。それどころか、今のような輸送形態でなかった昔は、そういった生のものを輸送するということ、そのものが不可能に近かったわけです。 そうした時代に比較すれば、今は明らかに異なっています。

 かつてご馳走であった刺し身も、今ではそれほど珍しいものではなく、刺し身を出せばそこそこのご馳走だ、という印象も薄らいでしまいました。
 また家で採れた米や野菜といったものを食べるのが当たり前であった日々の暮らしは、少し前のことになってしまいました。かつてムラと言われていた所でも、野菜を自給している家は少なく、それどころか米ですら、自給する家は限られてきたと言っても過言ではないでしょう。ムラに多かった農家(たとえば子どもたちに、「君の父親は何の職業ですか?」と聞いた際に、「農業です」と答えられるような家庭)はなくなり、ほとんどがサラリーマンと化してしまいました。 例えばわたしが子どものころ(昭和40年代)には、伊那谷の多くのムラでは子どもたちのほとんどが農家の子どもでした。今ではほとんどがサラリーマンに該当するのでしょう。
 そんな農村に農業が生きているのか、という問いをしたくもなります。
 癌で死亡する人が死因のトップになっている今日、癌に悩む家族が、なんでもいいから治療方法がないものかと人づてに探していたとき、ある山の中の人で癌を治す方法を知っている人がいるといって、問い合わせました。その人は、「わたしは医者ではない」といって、その方法を答えてはくれませんでしたが、はき捨てるようにこう言ったといいます。 『四里以内にできたものを食べていれば、癌になどならない』と。 ようするに自給自足の暮らしをしていれば、癌など心配ないというものでした。
 コンビニエンスストアーが不可欠となっていたり、スーパーの惣菜売り場がはやるように、現在の食糧事情といえば、この言葉からいえばかけ離れているともいえます。電子レンジであっという間にできてしまう弁当などは、コンビニ産業のもたらした最たるものといえるでしょう。そうしたなか、味付けそのものも強く、香辛料を多用した傾向が強くなり、外食に慣れた人々は、本来の素材の味を忘れています。
食品添加物に対しての意識も次第に高まったとはいうものの、そうした外食産業の扱うものには危険なものがたくさんあります。発癌性まであるというものは、さすがに減ってきたいえますが、臓器障害を起こすといわれるものから、変異原性や染色体異常の確認できるものなど、多くの食品添加物が氾濫しています。そうしたなか、少しぐらい体に異常があっても、それはほんのわずかか、あるいは運の世界だという意識を持つ人はまだましで、多くの人々はそんな事実さえ知らないようです。

 そういうわたしも決して危険性のあるものを食べていないわけではなく、頭の片隅で少し意識している程度です。どこまで食べたら安全で、どこまで食べたら危険だというラインは明確ではなく、危険性がある、という程度のことですから、あまりにこだわることはないでしょう。 ただ、スーパーで買い物をする際や、コンビニで弁当やおにぎりを買う際には、少しは気を使ってみてください。
入っていたら、なるべく買わないほうがよい添加物 ・亜硝酸ナトリウム(亜硝酸NAなどと書いてあります)
魚介類に含まれるジメチルアミンと結合すると、ジメチルニトロソアミンという発癌性物質ができるといわれている、結構有名な添加物で発色材として多くの加工品に使われています。 とくにソルビン酸カリウムと一緒になって酸性のもとで加熱されると、エチルニトロール酸という突然変異を引き起こす物質ができるといわれていて、両方の添加物が入っていて加熱を加える可能性のある加工品は、とくに気をつけたいものです。 そうした食品として、ハムなどの加工品が知られています。少し見ていただくとわかるのですが、スーパーなどにあるハムは、ほとんどこのての添加物が入っています。また、高級ハムなども同じです。高くても入っています。子どもたちはとくにハムが好きですから、ハムはもっとも気をつけたいものです。スーパーなどでも無添加として売っているものが少量ですがありますので、なるべくそうしたものを選びたいものです。 あまり気にしていなくても、この添加物だけはいつも避けているわたしです。 ハム以外にも、つまみ類にも多用されています。また、弁当やおむすびにもよく使われていますので、時には表示を確認してみてください。ワインなどにも使われています。 危険性のあるといわれている添加物の中では、本当によく目にするメジャーな添加物です。
・ソルビン酸カリウム(ソルビン酸Kという表示)
前記した亜硝酸ナトリウムと同様に多用されています。保存料として使われています。 漬け物類や珍味といったものをみると、ほとんど入っていますので、避けたい食品です。また、地方にある地場産業加工所などで作られている地元産の漬け物類にも使われています。地域で手作りされているから安全かと思うと大きなまちがいです。 むしろそうした所で、かなり危険な添加物が平気で使われていたりします。
・安息香酸ナトリウム(安息香酸NAという表示)
ソルビン酸カリウムと同じ保存料としての使用です。 ソルビン酸Kに比較すると、あまり目にしないかもしれませんが、清涼飲料水に多用されています。健康飲料とうたわれているものやドリンク剤などにも使われています。
・パラオキシ安息香酸
安息香酸と同様に保存料として使用されています。清涼飲料水などに使用されています。
・オルトフェニルフェノール(OPPという表示)
防かび剤として使用されており、発癌性の不安が指摘されています。 日本では食品添加物として規制されているものですが、輸入の果物に使われています。表示がされていない場合がありますが、オレンジやレモンといった輸入の果物で皮の表面が輝いているものは、だいたいこうした防かび剤が使われています。売り場でもOPP使用という表示をしていますので、気をつけてください。とくにこうした輸入果物の皮をなめるような行為は絶対にしない方がよいと思います。 輸入物が多いレモンですが、国内産のものもありますので、どうしても必要なら国産品を利用したいものです。
・TBZ(チアベンダゾール)
OPPと同様に防かび剤として使用されています。催奇形性(口蓋破裂・骨の癒合・手足が短くなる)の不安が指摘されています。やはり輸入果物に見られます。バナナなどに多用されており、表面が異様に美しいものは防かび処理されていると思った方がいいです。 いずれにしても輸入果物は危険だ、という認識をもった方がよいでしょう。
・赤色2号、3号、104号、105号、106号
字のとおり着色料として使用されています。売り場で見られる紅しょうがなどの赤は、着色料の赤です。発癌性があるといわれており、最近の加工品からは、徐々に減ってきています。ほかの着色料に変えている、といった方が正しいでしょう。 それでも菓子類などにはよく見られますし、またまだ多用されている添加物ですので、色の着いている加工品は、買う際に気をつけてみてください。
・黄色4号、5号
赤色と同様です。
・青色1号、2号
赤色と同様です。
・ジブチルヒドロキシトルエン(BHTという表示)
酸化防止剤として使用されています。 染色体異常の不安が指摘されています。それほど多用されていませんが、ときおり見られます。
・ブチルヒドロキシアニソール(BHAという表示)
ジブチルヒドロキシトルエンと同様に酸化防止剤として使用されています。 発癌性が指摘されています。
・プロピレングリコール
溶剤や品質保持剤として使用されています。 多食することにより、染色体異常や細胞に突然変異を起こす不安があります。 生の麺類に多用されています。外食する際に麺類をよく食べますが、業務用の麺はほとんどこれが入っていると思って食べたほうがよいかもしれません。家で生麺を食べる際は、購入の際に気をつけてみてください。むしろかん麺の方が安全かもしれません。
・リン酸塩(リン酸NAという表示)
品質保持剤として多用されています。肝臓や尿細管の障害、血中カルシウムの低下が指摘されています。また、多食するとカルシウムのバランスを崩したり、骨の形成に悪影響を及ぼすといわれています。スナック麺に多用されており、こうした不安点から、子どもたちに多食をしない方がよいという動きになったともいえます。 亜硝酸NA同様ハムへの多用もみられ、いかにハムが危険かということがわかると思います。
・息素酸カリウム
小麦粉の改良剤として使用されています。発癌性が指摘されています。
・サッカリンナトリウム(サッカリンの表示)
甘味料として使用されたもので、かつて問題となったチクロの代用として現れたものです。発癌性が指摘されています。 最近はあまり見られなくなりましたが、時折粗雑なスナック菓子で見るときがあります。絶対さけましょう。
・アスパルテーム(L-フェニールアラニン化合物)
甘味料として使用されています。血中のフェニールアラニンの分解性が悪く、胎児の血中に高濃度のフェニールフラニンが残る可能性があるといわれています。フェニルケトン尿症患者の妊婦には、その使用に注意するよう厚生省が通達を出しています。 ある健康飲料メーカーの飲料に使われています。

 以上危険性のある気をつけたい添加物を載せました。このほかにも不安視されているものはたくさんありますが、とくに気をつけたいものだけを載せました。表示義務の中でも、キャリーオーバーといって二次加工品でその内容物が微量である場合は、表示義務がなかったりして、いちがいに表示だけで安心できるものではありませんが、少し気を使ってみることが大事です。
 最近話題のダイオキシンですが、ポリ塩化ビニリデンからダイオキシンが出ることはよく知られています。 この材料は重宝なラップ類によく使われています。著名なメーカーのものはほとんどこれが材料となっています。最近は「無添加」と表示されたものが見られるようになりましたが、こうしたものを選びたいものです。 なお、使ってみるとポリ塩化ビニリデンに比較すると、張り付きが悪く使いにくいかもしれませんが、そういう問題ではないので、絶対無添加ものを使ってください。
 安全な食べものをどう手に入れたらよいか、ということになるでしょうが、やはり、あまり気にしすぎても仕方ないので、ここであげた添加物を認識することと、全国に展開している生活共同組合(生協)を利用することで、ある程度安全なものを手に入れることができると思います。それでも安心ではありませんが、もっと安全なものを、と思う方は、生活共同クラブなどで活動しているグループがありますので、そういった団体を利用したらいかがでしょう。『まともな食べものガイド』(学陽書房)では、自然食品店、宅配ネットワーク、共同購入クラブなどを紹介しています。また、品目別に安全な食品を作っている工場や販売店を紹介していますので、利用したらいかがでしょう。
 こうした食品添加物についての刊行物もたくさん出ていますので、参考にされるとよいでしょう。

 


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