Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

事前通行止めと、危なくてしょうがない「道」

2023-01-25 23:50:55 | 信州・信濃・長野県

 24日の夜から25日にかけて「10年に1度の“最強寒波”襲来」と騒ぎ立てていた。もちろん今冬一なのだろうが、少し大げさな表現だった、とは今日になって思ったこと。そもそも天気予報を見ていても、それほどという印象はなかった。

 とはいえ、事前規制のように道路はあちこちで通行止めになった。中央自動車道の県内ほとんどが通行止めになったし、木曽谷の国道19号も全線通行止めになった。これまでにも何度も記してきたことだが、今は少し路面が圧雪状態になれば、坂を登れない車が必ず発生する。1台でもそういう車があると、渋滞になってしまうから、事前に通行止めにする。昨夜の県内の道路状況は、ほとんどの幹線道路が通行止めになった。流通どころか、帰るのに苦労した人もいたことだろう。事前の通行止めだから、木曽谷の駒駆動19号は今朝の通勤時間を前に全て解除になった。問題が発生してから通行止めにしていないから、解除するのも早い。だから理想かもしれないが、繰り返すが、通行止めによって足止めをくらう人たちもいる。

 スタッドレスタイヤの性能は、昔より上がってはいるのだろうが、現在のスタッドレスタイヤの考え方では、結果的に車の性能で格差が広まってしまい、結果的に動けなくなる車を招いてしまう。何より路面をこすりながらも制御しようとする今のタイヤでは、より滑りやすくなってしまうし、もはやその路面を人は歩けなくなる。「車は良いが人は転ぶ」という環境をスタッドレスタイヤが作っている。もちろん昔のようなスパイクタイヤにしろとは言わないが、すべらない別の方法を考え出さないと、降雪時の車社会は制御不能となる。昔より雪は少ないし、気温も高いというのに、こんな状況なのだ。

 昨夜もふだん通り高速を使わず、あわてずに帰宅した。安全策なら高速だったのだろうが、急ぐ必要もなかったので、渋滞のような、ただのノロノロ運転のような世界を運転した。会社の駐車場からすぐにある急坂は、後輪だけで上ったが、その先は時おり尻を振りながら走る時もあって、とくに「滑る」と感じた時は、四輪駆動にして走った。平らなところでも滑る時は、そこそこ滑る。ノロノロになるのも当たり前で、車によってはそうした環境でも煽るように迫ってくる。車による格差とはそういうときに現れる。相手に運転しづらい雰囲気を与えてはならない環境なのに、そうは思わない人も少なくない。

 さて、飯島町の広域農道与田切川橋を渡って南の急坂を上ると、北へ向かう車は「柏木」の信号で右折させていた。ようは北方向は通行止めにしていた(わたしは南方向)。ようは橋の南側の坂が急なため、北方向に向かう車にすれば「下り」なのだが、その下りがあまりにも危険であり、迂回させていたというわけだ。初めて見る光景だった。ふだんほとんどの人が選択しない「日影坂」に迂回させているのである。ふつうに考えると日影で、だれもが降雪時には走りたくない道なのだが、実は道路勾配は日影坂の方が緩いため、ゆっくり走って行けばこちらの方が安全というわけなのだ。新しい、ふだんなら当たり前に選択されている幹線道路が「危なくてしょうがない」から通行止めにされているのである。もちろん急すぎて滑り始めたら「止めようとしても止められない」からのこと。


コメント    この記事についてブログを書く
« だるま市 後編 | トップ | 天竜川下流域を訪れる »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

信州・信濃・長野県」カテゴリの最新記事