Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

再び、電話の向こう

2019-07-08 23:55:22 | ひとから学ぶ

 7月6日信濃毎日新聞朝刊第一社会面の“「出てもらえない」悩める電話作戦”という記事が目を引いた。先日ポスター立てのことを記したが、3年前には「電話の向こう」という日記も記している。さらに遡ると2007年、やはり参議院選挙の年、「選挙が嫌われるわけ」を記した。電話作戦の効果について触れたものだが、この年、職域候補を支援していたが、惨憺たる票数で落選した。いわゆる民主党政権への足がかりとなった選挙である。近ごろ「選挙が嫌われるわけ」の閲覧数が増えているのは、選挙がらみといえる。その年の選挙を最後に、わたしのかかわる職域代表は、参議院選に立候補しなかった。組織の弱体化は否めず、「当選できない」という雰囲気があった。

 さて、記事は「立候補者の各陣営が有権者に電話で投票を呼び掛ける「電話作戦」が様変わりしつつある」と始まる。それは「固定電話を置く家庭が減っている上、特殊詐欺被害防止のために県警などが留守番電話の活用を呼び掛け、「電話に出てもらえない」ことが増えつつあるため」だという。

 同じ印象を同様に電話作戦を手がけるわたしたちも感じている。そもそも、3年前と大きな違いは、後援会名簿に記される電話番号だ。以前は固定電話がほとんどであったが、固定電話を置かない人が増えて、携帯電話の番号を書き込む人が多い。結果的に携帯電話にかけざるをえず、今までにない対応が求められる。記事では「特殊詐欺被害の増加を受け、県警は特に高齢者世帯向けに、電話がかかってきても留守番電話にして、知らない番号が表示されたら出ないよう呼び掛けている。市町村も、「通話を録音します」と自動的に相手に伝える機器を貸し出したり、設置費用を補助したりと対策を進める。」というように、固定電話でも通話を録音される機能を有す電話が多くなっている。もちろん不在であっても着信履歴が残る電話が多いから、かつてのように不在だからといって、それで「終わり」ではない。ようは、選挙事務所の電話に電話が掛かってくるケースが珍しくない。かつてはなかったケースだ。

 この土曜日、その電話作戦に4時間没頭した。当番表を作成して手分けでやっているのだが、よく働く我が社の社員は、文句も言わずにそのプレッシャーのある作戦に取り組んでいる。これもまた、ふつうの人たちには認知されない世界だ。「電話の向こう」に記したように、①呼び出し音が鳴り続け、相手側が電話を取るまでの間、②相手側に語りかけ始め、相手側の第1印象、③要件が分かってからの相手の反応、どれもこれも、その場面ごと、こちらのこころは段階を追って変化していく。そして受話器を下ろすたびに、ホッとしながら名簿はチェックされていく。心理的に、どれほど慣れたとしても、いつもとは違う疲労感を重ねる。「こんなもの効果あるのか」という言葉を、本音として吐くものの、無駄ではないことも少しはわかっている。1票でも2票でも、と、思うたびに、この時代の選挙離れとは別次元の世界に自分がいることを悟る。


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