Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

台風4号通過

2007-07-15 11:57:57 | 自然から学ぶ


 台風4号がやってきて、ずいぶんと雨を降らしている。「土砂災害が最も起きやすい状態」なんていう報道が流れるが、こうした言い回しをするようになったのはここ最近年のことで、台風なり○○前線が活発化なんていう状態になると、毎回聞いていて耳になじんでしまっている。とくに「ここ○○年の間で…」と断りを入れられて聞いていると、そんなに危険な状態がいつもいつも更新されているように聞こえてしまうが、果たしてこうした報道の仕方とは正しいのだろうか、と疑問も湧いてきてしまう。豪雨による災害を被ると、ただでさえ忙しい仕事がますます忙しくなる。それが会社のためになればよいが、会社にとっては自ら首を絞めるような状態を招くようなことも今までにも何度もあった。会社だけではない。社員も同様である。

 さて、今回の雨は昨日から降り始めたというわけではなく、もう少し前から降っていたからこのあたりの積算雨量は表記のグラフでは物足らないかもしれない。しかし、昨日から今日までがもっともまとまった降りかたをしていたから、おおよその雰囲気はわかる。グラフのデータは、YAHOOの天気欄からアメダスのデータをまとめたものである。伊那谷を中心に周辺と長野県の主要地域のデータを並べた。昨年の梅雨前線豪雨災害が記憶に新しいが、その際にもこの地から離れていたため同様にデータをまとめながらその様子をうかがっていたものだが、その際のデータは異動の際に捨ててきてしまった。きっと並べて見るとまたいろいろ解ったとは思うのだが、とりあえずこのデータを見てみよう。

 長野県内では愛知静岡県境の地域で雨量が多い。比較的雨が多く降る際には必ずこうした県境域の雨量は多めになるから不思議なことではないが、実は昨年の梅雨前線豪雨の際には、この県境地域の雨量は少なかった。いっぽう昨年大きな被害ほ出した伊那谷から諏訪にかけての地域は、それほど多い雨量とはなっていない。そして同じ県内でもあっても長野ではびっくりするくらい雨量が少ない。台風の場合は、通過地点の左側は雨量が少ない。とくに長野県のような山岳地帯の場合はそうした傾向が強い。だからかなり接近した場所を台風が通過しても雨量が少ないということもけっこうある。同じ愛知静岡県境地域でも、長野県側と、その南側はちょっと雰囲気が違う。静岡県の佐久間や井川の雨量は、南信濃あたりより100ミリ近く違う。通過位置の左側でも山の向こう側はこちらとは違うわけだ。とくに南信濃と佐久間や井川はまさに背向かいという立地になる。ちょっと意外なのが、名古屋の雨量だ。かなり接近していながらこのあたりより雨量が少ない。ちなみにグラフ化した観測所の時間最大雨量は、井川の今日7時の雨量で42.0mmを観測している。井川は今日になってたくさん降っているようで8時の時間雨量も34.0mmである。県内の時間最大雨量をグラフの観測所から読み取ると、阿南の今日3時のもので25.0mmである。

 朝方のテレビの報道や、YAHOOなどの雨雲の予想状況からでは、午後までまだ雨が降りそうな予想だったが、そんな報道がされているころにはすでに陽がさし始めていた。台風の際は、テレビで盛んに「これから雨が降ります」と言っているころに、すでに天候が回復しているなんていう経験は多い。まさに今日もそんな感じであった。今は盛んに風が吹いている。果樹園地帯だけにこの風の方が気になるところだろうか。今回の雨の様子では、それほど被害を出す予感はないが、やはり飯田から南では気がかりといったところだろうか。

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