Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

陣屋代官、という雪形

2020-05-15 23:56:35 | 自然から学ぶ

令和2年5月15日撮影

(左) 陣屋代官  (右) 稗まきじょろし

 

 雪形については毎年触れている。飯島町七久保のセブンイレブンに立ち寄ったところ、店内の一角に雪形の記事を掲載した地元新聞の記事が貼りだされていた。南駒ケ岳の雪形が紹介されていて、そこに聞きなれない雪形があった。それは「陣屋代官」というもの。2005年に刊行された『駒ヶ根市誌 自然編 1(中央アルプスの自然) 』の中に「新たな雪形を求めて」と題してこの雪形が紹介されているから、しばらく前から認知された雪形のようだ。その雪形が、今ちょうど現れている。南駒ケ岳の南斜面になるから、七久保あたりから望むと最もそれらしく見える。笠を被って、羽織を羽織っているように見えるから、飯島代官所のあった歴史に重ねたような命名であるが、笠に蓑を着ているといった方が表現では正確だろうか。ウェブ上に「蓑を着た土方」というものがアップしている。この写真の男たちにそっくりである。そのまま「蓑を着た土方」でも良いくらい。雪形のイメージに合わせるなら「蓑を着た農夫」とか「蓑坊主」でもいい感じだ。

 これまでにもこの雪形の右側に現れる「稗まきじょろし」の写真を掲載してきたが、それらに必ずこの陣屋代官も写り込んでいる。ちなみに飯島には200年近く代官所が置かれた。県内の天領といえば、飯島代官所支配地だったところが多い。

 さて、過去の雪形の写真と比べてみよう。南駒ケ岳の全景を写したものは、

2006年5月21日

2009年5月20日

2010年5月17日

2012年5月16日

これらからうかがえることは、今年は山に雪が少ないということだろうか。既に南駒ケ岳の右手(北側)の摺鉢窪カールに五人坊主がはっきりと姿を現している。上記の日程よりもここに掲載した写真は5月15日と早い。

 

 今、西駒ケ岳周辺の雪形もよく姿を現している。島田娘は最もそれらしく見える季節。駒形もそうだ。


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