Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

手ぬぐいと、風呂敷と

2016-06-11 23:08:15 | 西天竜

 

 知人から「家にあった」といって手ぬぐいをいただいた。

 「祝 頭首工竣工」は上伊那郡西天竜土地改良区が、昭和51年4月8日に行った表記の工事の竣工式並びに祝賀会を記念して作られたもののようだ。この工事の発端は諏訪湖の放流量を毎秒600トンとするために、天竜川の河川改修を長野県土木部の諏訪湖工事事務所が事業化したことによる。その一環として頭首工の移転工事が発生したもので、施工については諏訪湖工事事務所が行った。祝賀会には200名ほど出席したようだが、手ぬぐいは組合員への記念品として配布されたもの。当時組合員は3065名だったという。

 今でこそ手ぬぐいを記念品で配布することはめったになくなったが、かつては手ぬぐいを記念品にすることは度々あった。例えば学校の事業の記念品にもよく使われたもので、手ぬぐいなら安価で、それでいて利用価値が高かったことが選択された理由だ。手ぬぐいが後にタオルに代わった時代もあったのだろうが、今ではほとんど見なくなった記念品だ。

 この祝賀会に参加された方への記念品には風呂敷が用意された。風呂敷の実物を未見のためどのようなものだったかは定かではないが、手ぬぐいよりも少し高価なものとして風呂敷が採用されるのもかつての常道だった。これもまた今ではほとんど見なくなったが、先ごろお客さんへのお礼の品としていろいろ考えていた際に、風呂敷がどうだろう、などと思ったが、若い人たちには受け入れられなかった。風呂敷が応用性の高いものであることはよく知られていて、今でも根強い人気があると聞くが、とはいっても若い人たちにとってはほとんど利用価値は認められていないようだ。わたしの思いは簡単に却下された。


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