Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

南と北の大きな違い

2006-11-01 08:07:03 | ひとから学ぶ
 愚痴といえば愚痴なのだか、昔から思っていたことである。長野県がなぜ南が損をしているかという現実の話である。そしてそれはかなりみみっちい話なのかもしれないが、実は大きな話なのだ。

 県庁所在地の長野市が北に寄っていることから、南の端尻尾から会議に出席するとなると、簡単なことではなかった。とくに昔のように電車ぐらいしか出張の方法がなかった時代には、長野市への出張も泊りがけだったのだろう。当然出張費が高くつくわけだ。同じ会社であれば、遠くからやってくる人にはそれなりに旅費を支給してくれるだろうが、自治体の理事者や職員が年間に何度も長野市に出張すれば、それだけで経費は高くつくわけだ。銭のある長野市はまったく金がかからないのに、遠くの小村が用でもない部分に銭を払わなければならないわけだ。

 そこでもっとみみっちい話をするわけだ。わが社も長野市に本社がある。だから会議といえば100パーセントに近く長野市で行なわれる。そして社員の出身地はもちろん長野市近辺が多い。人が多いからどうしてもよその部署へ回されることも多い。しかし、彼らは会議出張といって長野へやってくるから、自宅から会議に出ることができる。それでもって出張費をいただく事ができる。簡単に言えば、自宅へ出張と言って帰ることができるわけだ。加えて遠方からくるわけだからら、会議の日は1日会議であって、部署へ顔を出さなくてもなんらおかしなことではない。ところが、わたはしのように南の遠方から単身赴任として長野市内の部署に勤務しているから、その手は使えない。加えて会議を行なう本社まで歩いても5分程度ということで、部署で間際まで仕事をしていて会議に出向く。だから会議の日といえども完全なる勤務日なのである。とくに長野市近在から遠方の部署に勤務している人たちのことを考えてのことかどうか定かではないが、月曜日や金曜日の会議が多い。例えば月曜日に会議があると、長野市近在の遠方勤務者は、会議の始まる10時にあわせて自宅を出ることが可能だ。ところが、わたしの場合はふだんとまったく同じで、午前5時前に自宅を出発する。この違いは何だと思うが、そんなことは当たり前だといえばそれまでだ。しかし、こういう現実が、もう30年近く続いている。ずっと単身赴任で長野にいるわけではないが、自宅から通勤可能な勤務地にいたとしても、長野の会議に出席することでの恩恵はまったくないわけだ。

 さて、先日も金曜日に会議があった。長野からもっとも遠い部署からの出席者は、やはり単身赴任者である。が、彼は公用車でこの会議にやってきていた。そしてそのまま自宅に帰り、月曜日に公用車で出勤するわけだ。まさしくこれが大きな違いなのである。1回自宅に帰れば高速代を含めれば1万円かかるのに、それがただて済むというのだから1年に10回も会議があったら10万円の違いである。ずっとその差を感じてきたわたしは、そんなことで文句も言ったことはないが、そんな恩恵を悪用するやつも中にはいる。今はもう退職したが、公用車を通勤代わりに使っていたやつもいた。「仕事」だといわれれば文句も言わなかったが、そんなことを平気でできるやつもいれば、まじめに必ず会社まで出勤してから現場に行く人もいた。世の中さまざまだといえばそれまでだが、それを平等に見ることができない上司が馬鹿だということなのだろう。

コメント    この記事についてブログを書く
« 店員の対応 | トップ | 眼下に広がる町なみ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ひとから学ぶ」カテゴリの最新記事