Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

仕事を電車内でする

2007-10-31 19:51:42 | つぶやき
 携帯しているパソコンをわざわ購入した理由は、電車の中でも利用できるというものかあった。テキストを書くくらいならケイタイでもできるだろうが、わたしのような年寄にはケイタイほどキーが小さく、ふだんのパソコンで日本語入力している者にとっては、そこで文字を打つのは苦痛である。流行のビジネスケイタイという手もあったが、機種交換をしたばかりだったため、そこまでして選択する気持ちはなかった。たかがテキストを打つ程度なら、パソコンまで持たなくても良いのだろうが、やはり場合によっては仕事もしたい、また保存したテレビを視聴することもできるパソコンの方が利用価値は極度に高い。もちろん今時はケイタイでもできるのだろうが、応用力の問題だ。

 先ごろ仕事が忙しいなか、不毛な会議に出かけた折、帰宅の電車内ではマウスまで取り出して仕事に没頭した。飯田線は揺れが大きいため、普通にキーを打っていてもミスを連発する。電車内で利用する際に、もっとも多く使うキーはBSである。おそらく10文字打つと6文字くらいは訂正している。だからどれほど没頭したとしてもしれた量しか仕事は進まない。それでも間に合わないから電車内が仕事の場となる。30分程度ではなかなか機械を出してまでやるつもりにはならないが、1時間単位で時間があるとすればできる可能性は広がる。それでも仕事、それもマウスを利用しなくてはならないということは、かなり細かい作業である。揺れる具合をみながらヒットしたいポイントに照準を合わせる。しかしなかなかそこにヒットしない。ソフトそのものがかなりいい加減に照準を合わせてもポイントに乗ってくれるものなのだが、それでもなかなかそこへヒットしないのだ。ヒットしたとしてもそこから先への作業もまた揺れとの駆け引きとなる。

 たとえ半分の仕事量だとしても、1時間なら30分の作業ができる。この日は飯田線に入ってからずっと作業をしていたから約2時間にわたる。その時間の割には成果がないという印象が残ったが、少し進んだだけでも納得せざるを得ない状況である。今までなら車で向かっていた長野。しばらくは高速バスを利用したが、狭い、後ろから見られる可能性がある、そして車酔い、とそんな理由でやはり電車の選択がもっとも時間の有効利用になる。時間的にはもっとも遅い電車である。長野まで3時間半から4時間という世界である。バスなら3時間、車なら2時間と時間単位で短縮可能である。2時間でパスして2時間働いた方が進むんじゃないか、という捉え方もあるだろうが、かつてはそんな考えだった。だから人一倍スピードを出したかもしれない。しかし、そういう賭けのようなリスクを負うのにも疲れてきた。リスクを負わずに、また絶えず違った人々の顔を見ることで、思う世界は広がるものだ。もともと人々の行動や考えに対してさまざまに考えてきただけに、少ない時間で多様なものを捉えるには、この方法がベストだと考え選択した。ただ仕事が間に合わなくて、そんな時間にすら事務室代わりの世界を維持しなくてはならないというのも情けない話かもしれない。もちろんそこまのでして「仕事」を日常的に考えている社員は他にはいないだろう。きっと毎日午前零時まで働いている人たちよりも、クリアーな気持ちで自分の時間を維持して仕事をしているに違いない。
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