Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

伊南バイパスの姿

2007-05-25 08:23:23 | つぶやき




 写真は陣場形山から、天竜川の支流である中田切川の周辺を捉えたものである。川の向こう側が北側で駒ヶ根市福岡、こちら側が飯島町田切になる。写真の説明の図を見ながら説明すると、山付けに示した横のラインが中央自動車道。国道153号とこの中央自動車道の間に示した赤いラインが、伊那谷断層にあたる。国道153号の下に茶色く、そして白く横に走っている部分が、現在盛んに整備されている国道153号の伊南バイパスである。高速道路並みに幅が広い区間をいじっているから、山の上から見てもこんなに目立つ。現地に行くと、ちょうど写真の右端あたりの橋を作っている。その橋から現在の国道153号に接近しているあたりまでが、とりあえず整備される区間で、このあたりの水田地帯を真っ二つにしながら、優良農地を潰している。現地に行ってみればその広大さが解る。

 先ごろ伊南バイパスの飯島町区間の起工式があったと報道された。写真の駒ヶ根市福岡の区間を整備した後は、今度は南側から整備が始まる。飯島町区間では、この写真の中央に横たわる中田切川と、与田切川というふたつの大きな川があって、バイパスはその川を高架橋で飛び越える。駒ヶ根市区間は莫大な用地補償費がかかったのだろうが、飯島町区間では長大橋の工事費に経費がかかるのだろう。

 現在開通している駒ヶ根市の一部区間は、片側二車線の道路であるが、真ん中に大きな分離帯が残っている。場合には四車線化できるように、用地が取得してあり、分離帯として残されている。そんなこともあってか、せっかく整備はされたが、けしてスムーズな交通の流れを生んでいない。「こんな道いるの」と言われても仕方ないほど、あまり時間短縮にはなっていない。喜んでいるのは、そんな道ができたことによって、郊外店が出店して、買い物が楽しくなったと思っている消費者と、出店してきた人たちくらいだろう。ただでさえ寂れていた駒ヶ根駅前の中央通は、ますます閑散としてきた。日記でも何度も綴ってきたように、この方式は誉められない。そんな整備を喜んでいる住民が、もっともあとで困ることを、いまだに認識していないということなのだろう。
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