Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

アレチウリ再び

2006-09-27 08:05:54 | 自然から学ぶ
 「アレチウリ」について最近何度か触れている。なぜ今なのか、といえば、やはり目立っているからだ。しかしながら目立ち始めているということは、駆除するにはもう遅いようだ。あの大量なアレチウリの姿を見ると、駆除活動そのものも既に遅いようにも思えてくる。

 このアレチウリを駆除するにはどうしたらよいのか、なんていうとよそのページにそんな駆除の方法が記載されている。
 ①抜き取る
 ②機械で刈り取る
 ③除草剤で枯らす
 ④天敵を使う
 どうも①くらいしか有効な方法はないようだ。②や③では生態系に負荷がかかる。そして天敵は見つかっていないともいう。それでもいまの時期、これほどのアレチウリのすがた見ていると、除草剤でもいいから散布したくなる。ところで、除草剤が効くのかどうかはよく知らない。本当に効くのなら、小さいうちに枯らすような除草剤の散布方法を広めるのも手である。どうなんだろう。

 いずれにしてもすで10メートル以上にも伸びて蔓延しているアレチウリを駆除するなんて、全国民で総出でやらなきゃ不可能だ。

 発芽した個体は、5,000から20,000もの種子を付けると言われ、種子を付ける前に抜き取ることが大切だという。さらにいけないのは発芽の期間が長いということで、一度抜き取っても土壌の中に残っていた種子が再度発芽するという。この途方もなく蔓延しているアレチウリだけにそんな手を掛けていたら、世の中大変なことになってしまう。もちろん特定外来生物と指定した以上、国もそこそこの対策を考えているんだとは思うが、おそらく地方の田舎の、どうでもようようなところに手を差し伸べてくれる可能性はまったくないだろう。

 いけないことは駆除せずともそのまま枯れてしまったアレチウリを、秋だから片付けようなんて思っても容易ではない。木々の高いところまで伸びたものを除去するのは難しい。加えて除去しようとすれば種子がばらまかれてしまう。

 ウィキペディアによれば、1952年に静岡県清水港で確認されたといい、アメリカやカナダからの輸入大豆に種子が混入し、豆腐屋を中心に拡大したという。まだ発見されて50年余でこのありさまだ。

 さて、妻の実家から自宅に帰りながら、山道を走っているとなかなか見事にアレチウリが草木を覆っている(写真)。飯田市松尾の弁天橋から遠山に向かう道筋は、ここ20年ほどで道路がだいぶ整備されて2車線になった。とくに弁天橋に近づくほどに、この道路沿いにアレチウリが大量に繁茂している。この姿を見るにつけ、「どうにもならないだろう」と思うしかない。河川沿いなら国有地だろうが、道路を少し離れれば民地である。そんな民地の雑草をやたらに駆除などできるものでもない。盛んに駆除活動を河川でやっているが、それ以外のところでどんどん広まっている。国道153号線の高森町吉田から山吹の間では、ガードレール越しにアレチウリが姿を見せている。河川だけではないのだ。
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