Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

エコ運転

2006-02-06 00:30:29 | つぶやき
 地球温暖化がいわれ、二酸化炭素の排出削減が求められる世の中である。そんなの近代化へ歩んださまざまなものを捨てればいとも簡単に削減可能といいたいが、そうはいかない。すでにわたしたちは、それらを捨てられないところまできている。しかし、ある程度の我慢は可能なはずなのだが、そこにも格差が出ているとわたしは思う。日本の全排出量の1割のCO2をだしているといわれる自動車。環境基準に対して対応していると税金が安かったりするのだが、わたしは気に入らないことがある。新聞にエコ運転なんていう見出しも見えたが、いわゆる運転習慣を変えることによって、燃料消費を抑えることができるという。それほどエコエコというのなら、AT車全盛をかつてのようにMT車だけにすればよいと思う。運転の仕方もあるが、明らかにマニュアル車の方が燃費はよい。かつてAT車が一般化なりつつある過程では、そういう認識はあたりまえだったが、これほどAT車があたりまえになると、そんなことをわざわざ言う人もいなくなった。おそらく運転で過度のアクセルワークをする人は、マニュアル車の方が燃料消費効率が悪いかもしれないが、普通の運転をしていれば、MT車の方が絶対燃費は良いはずである。
 わたしは免許取立てのころ、有鉛ハイオクの燃料を使う車に乗っていた。今ではそんな車は無いのかもしれないが、今から30年近く前にはそういう車があった。もちろん今の無鉛ハイオクがレギュラーより高いのと同様に、当時の有鉛ハイオクというやつも、レギュラーより10円くらい高かったと思う。加えてオイルショック後のガソリン価格が高騰したころであったため、1リットル150円以上していたような記憶がある。そのことを思うと数年前の1リットル100円ちょっとという時には、ガソリンも安くなったなーという印象があった。まあそれはともかくとして、若かっただけに給料も少なく、車には乗りたいがなかなかガソリン代が大変ということで、それこそ今で言うならエコ運転というやつをしたものである。坂にいったらクラッチを切って惰性で走らせる。信号機が赤になりそうならアクセルは踏まず、クラッチを切る。エンジンの回転をなるべくあげない、なんていうこともしたものである。ところが、そのころの車というのは、電子制御されていなかったから、そんな運転ばかりしているとエンジンの調子が悪くなる。よく「回転をあげた運転をしないと被る」ということを言ったものである。「被る」というのは、プラグが煤で黒くなってしまい、うまく発火しないということである。したがって、常にそろそろ走っている車と、回転をあげて走っている車では、確かに走りの感覚が違かった。そんなこともあって、よくボンネットを開けてプラグをはずしたりして掃除をしたものである。もちろん、1万キロでプラグの交換というものもやったし、高性能のプラグというものをつけるということもあった。今の車とはまったく違かったわけである。
 ということで、当時はエコなどという言葉はなかったが、エコ運転なら大昔からやっていたと胸をはれる。それ以来今にいたるまで、マニュアル車しか買ったことはない。妻も車を持っているが、マニュアル車である。今ではマニュアル車を探すのも大変なくらい車種が限定される。軽かバン、あるいはオフロード系などのほかは、スポーツ系の特殊な車くらいしかマニュアル車はない。わたしがマニュアル車を選ぶのは、平均的に年2万キロ程度走るということで、やはり燃費のよいこと、それとエンジンブレーキが効くということが理由である(いやもっと大きな理由があった。同じ車種ならマニュアル車の方が安いというのが重要だ)。にもかかわらず、マニュアル車に乗っていることには優遇制度がないのである。それが気に入らないのである。冒頭にも述べたように、エコエコって言うなら、みんなマニュアル車にしろ、というのが自論である。
 かつてディーゼルのリッターカー(もちろんダイハツシャレード)に乗っていたことがあったが、長距離で乗ったとき、リッター30kmも走ってびっくりしたことがあった。もちろんマニュアル車である。京都まで車で行ってきても、燃料代は2000円程度だった。今は比較的スポーツ系のマニュアル車に乗っているが、単身赴任しているということで長距離が多い。それでもってリッター11から12キロ近くは走る。普段の道では抜くこともできないので、それこそエコ運転である。しかし、抜けるときは気が短いから抜く方である。それでもそのくらいは走る。冬季に通勤に使って、暖機運転をしていても9km以上は絶対走る。若いころとは違って坂でクラッチを抜くとか、信号機の手前でクラッチを抜くなんていうことはしない。しかし、信号機を、あるいは前を走っている車の様子を見ながら、ブレーキをなるべく使わないように車間で調整している。こんな運転を先に大型車免許取得の講習の際にしていたら、「へたくそ」と言われたが、銭が無いものが銭の無いなりに運転して何が悪い、と言いそうになったがとどまった。確かにそんな運転をしているからブレーキも踏まずにすぐにギアチェンジして、シフトダウンしてしまう。自動車学校ではもっともやってはいけない運転の仕方のようである。
 いずれにしても、エコ運転なんていうのならマニュアル車を増やせと言いたい。
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