キカクブ日誌

熊本県八代市坂本町にある JR肥薩線「さかもと駅」2015年5月の写真です。

隣る人

2012年05月01日 | ☆エンタメ-映画
隣る人公式サイト
http://www.tonaru-hito.com/


「全身全霊で愛を求める児童養護施設の子どもたちと、その隣に寄添う職員たち。カメラは離れて暮らす親と子の溝を、そして施設の家族のような生活を見つめる。」
アジアプレスHPから

隣る人 Never Let Me Go

監督:刀川和也
撮影:刀川和也・小野さやか・大澤一生
編集:辻井潔
構成:大澤一生
企画:稲塚由美子
製作:アジアプレス・インターナショナル
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先週、フェイスブックで高校の同級生から流れてきた情報でした。

ドキュメンタリー?
子供?
養護施設?

日頃の私の興味とはあまり接点のない映画でしたが、
ひとつだけ接点がありました。

これが初監督作だと言う「刀川和也」さん、
高校のクラスメートだったんです。

2連休前の土曜の夜だし、仕事帰りでも十分間に合う9時過ぎからのレイトショーだし、監督のトークショーもあるということで、まずは20数年ぶりの同級生見たさで行って見ました。


会場は下高井戸シネマ。
「優れたドキュメンタリー映画を見る会」というイベントの一環でした。
ぴあで1000円の前売りチケットを買い、8時前に劇場に行って整理券もらったら13番でした。
軽く夕飯を食べて劇場に戻ってみると、すごい人だかり。
「わ~お客さんいっぱいいるんだな~」
地味なドキュメンタリー映画の上映会なんて、お客さんもまばらなのでは・・・などと勝手な想像してました(映画祭とかでもそういう映画ばかり見ているので)
ごめんなさい。
最終的に席は満席になり、補助席まで出る勢い。
すごいんだ・・。


で、映画の感想。


上映後のQ&Aでの指摘してた人がいましたが、テロップ(キャプション)なし、ナレーションなし、音楽なし。
の日常生活そのものを写しつないだように見える映画でした。
ホームムービーみたいな・・・(や、ホームムービーもいまやBGMやキャプション普通ですね)

映画的装飾が全く取り払われた映像ですが、その分観客も監督の目になってそこで繰り広げられるドラマに入っていくことが出来ます。
8年間取材し、7~800時間分もの撮りためた映像があったそうですが、その中から90分の映画として作り上げているので、完全に監督の伝えたいことを見せてもらっているのでしょう。

私に伝わってきたのは(私が勝手に感じただけかも)
「人間は存在するだけで価値がある」ということです。

○○してくれるから・・・
私にとって××だから・・・
役にたってるから・・・

という条件付でなく、そこにいるだけでもう十分!100点満点!
本来そういう存在なんだ。
ということ。

監督が言いたかったのが、本当にそういうことだったのかは分かりませんが、
映画を見終わってまず浮かんできた言葉は、
「人間であることに自信が持てる感覚」でした。


きっと子育ての経験のある方が見れば、子供の様子に目が釘付けになることでしょう。職員の方を見て、自分の子育てへの振り返りなども起こりそうです。
また、自分自身の子供時代にトラウマのある人が見るとまた違う感想でしょう。登場する子供に感情移入するかもしれません。

映画の作り方として、まったく押し付けるところがないので、見る人それぞれにちがった見方になりそうです。

この映画が映している状況が身近にある人に比べれば、私の感想はとっても薄いものかもしれませんが、縁のない人が見ても受け取れるものがあるのが、本当によい映画じゃないかなと思います。


映画の中身についても少し触れます。
埼玉県のある養護施設の職員と子供達を撮った映画です。
その職員の方と、子供達のキョリが衝撃的でした。
だって、職員さんみんなその施設に住んでるんです。
自分の担当する子供と一緒の部屋で寝起きしてるんです。
まるで親のように。
この職員の方々のお話を聞いてみたいと思いました。

下高井戸のは、イベントでの上映でしたが、今後全国順次ロードショーだそうです。


◎女性限定試写会

日時:5月4日13:00開場~16:15(予定)
場所:渋谷ウィーメンズプラザ円形劇場
費用:無料
定員:125組250人(申込必要、先着順)
(トークイベントもあります)


◎全国上映情報

東京都 ポレポレ東中野 2012年5月12日(土)~終映日未定
    1日5回上映 11:00/13:00/15:00/17:00/19:00 
大阪府 第七藝術劇場 時期未定
兵庫県 神戸アートビレッジセンター 時期未定
愛知県 名古屋シネマテーク 時期未定
新潟県 新潟市民映画館 シネ・ウインド 時期未定


おすすめします。
子育てに縁がある人はもちろん、縁がない人も。
養護施設に興味がなくても。
人生に肯定的になりたい人、特におすすめします。

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (shizuku)
2012-05-01 19:01:17
はじめまして。中国語関係のブログ繋がりでこちらにたどり着きました。
面白そうな映画ですね。全国ロードショーになったら、是非観に行きたいです。
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shizukuさん (YOKO)
2012-05-02 12:18:39
コメントありがとうございます。はじめまして!
中国語関係のブログつながりですか~?どちらからでしょう??
中国語楽しいですよね~。
趣味なので、楽しくやっています。

で、これ、いい映画でした。
ぜひお近くで上映会あれば、ご覧下さい。
返信する
ちゃいこさんのブログから来ました (グルニエ)
2012-05-13 23:51:52
私も中国語学習中
中検3級
HSK4級
で、台湾が好きで渡航暦十数回
共通点が多く共感が持てます。
今日この映画も観てきました。監督と施設の理事長の方のトークショーもありびっくりしました。個人的にはあの「まりこさん」のお話を伺ってみたかった。まだ、この映画の感想は自分の中で消化中です。
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グルニエ様 (YOKO)
2012-05-15 12:41:39
はじめまして。
コメントありがとうございます。
映画見に行かれたのですね!!
消化に少し時間のかかる映画かもしれませんね。
菅原さんのおはなしがきけたんですね。
羨ましーかも。確かに、マリコさんのお話伺ってみたいですよね。
中国語つながりもあるとのこと、これからもよろしくお願いいたします。
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