Trips with my RV.

RVでの小旅行。

並行宇宙論

2011-06-07 20:05:55 | Innocent joke
SFには「パラレルワールド」と云うモノが登場する。並行宇宙論・多元的宇宙論とは、近代のSFで使われている大道具(舞台装置)である。「パラレルワールド」と云う大道具単体で使われる場合も在るだろうが、タイムトラベルに纏わるタイムパラドックスに起因するモノとしても使われている事の方が多いカモ?勿論、真面目な宇宙物理学の世界でも・・・或る種のインフレーション理論に依ると多宇宙解釈(マルチバース)は生真面目に学説として語られている。文系の私が上手くパラレルワールドを説明する事は難しいのでWikiに頼ろうと思ったが、パラレルワールドと云う項目は見当たらない。多元宇宙論なら在るが・・・。

簡単に云えば、パラレルワールドとは「宇宙が無限だと仮定すれば、理論的には、起こる可能性のある事は全て必ず起こるか、既に起こっている」である。

無限に存在する並行宇宙の中では、知人からのメールに意味不明の返信をする私も居るだろうし、知人の精神の健康を気遣う優しい私も居るだろうし、くわばらくわばらとシカトし当たり障りの無い返信で終わらせようとする私も居るだろう。これも1つの並行宇宙の考え方だが、別の視点に立てば、今の瞬間まで1つの宇宙だったのだが、私の知人への対応の数だけ宇宙が複数に分離すると云うのも、1つのパラレルワールドの考え方だ。その時々の選択肢に依って、宇宙は・・・それこそ無限に分離していく・・・となる。今日の今の瞬間でも、今日までに宇宙に存在した総ての事物の選択肢により無限に分離している筈なので、無限に更に無限の分岐点を加えても・・・無限は無限なのだから問題はないだろう。人や事物の動向に依る分岐点に限らず素粒子の動向に依る分岐を考えれば、その無限たるや、日々刻々と、この瞬間瞬間にも、無限の上に無限が積み重なっている筈だ。

虹は7色と云われるが実際には少しずつ違う色が無限に列なっている様に、少しずつ違う宇宙が無限に存在する・・・。SF的には面白い考え方だと思う。だが、自分の認識する宇宙しか信じられない頑固者の私には、この手のSF的な多元宇宙論には肯けない

確かに、タイムパラドックス・・・として有名な「親殺しのパラドックス」を例にすると、自分の誕生以前に両親を殺す事で自分も存在しないから、存在しない自分が過去にタイムトラベルして両親を殺す事は出来ないので、自分の両親は健在の筈だ。だから自分は生まれてしまう。生まれてしまった自分が過去に戻り・・・、・・・、と云うパラドックスだ。このパラドックスを生まない可能性を便宜上3つに絞ってみる。

(1)どうやっても親を殺す事が出来ない。
  
可能性の問題と云う訳ではなく真面目な学問的な問題で、マサチューセッツ工科大学のセス・ロイド氏率いる研究チームの提唱する事後選択モデルでは、後から未来でパラドックスと成りそうな出来事が起こる可能性は予め除外されるとしている。例えばタイムトラベラーが自らの誕生を阻止出来る等と云う不穏な概念は排除されたり、「起こり得なくはないが、通常は起こらないような出来事」の発生率を高めて不穏な出来事を排除する。 過去に戻った自分は両親殺しの想念を愚かな事だと反省し悔い改めて殺害を断念したり、後にタイムトラベラーが親を殺害するのに用いられる事になる弾丸が製造される際に異常な高確率で欠陥のある弾丸が作られたりして銃が不発となったり或いは量子的な揺らぎで弾丸が逸れたりする・・・だろう事を実験で確かめたのだ・・・そうだ(おいおい)。実験と云っても、実際にタイムトラベルを実行する事は出来ないので光子を用いてシミュレーションしたのだそうだが、タイムトラベラーが遭遇する可能性のある状況に似た量子状態に光子を置くと・・・自己矛盾したパラドキシカルな状態に光子が近づくほど、実験が成功する頻度は下がっていくのだ・・・そうだ。実験でも、そうなので・・・、実際のタイムトラベラーの親殺しの局面でも同じだろうと云う訳。それこそ・・・、見えざる力が働いて両親を殺害しようとする自分の画策に妨害が入る・・・と云う訳だ。タイムパトロール(時間警察)が居なくても、タイムトラベラー全員がタイムパラドックスを引き起こさない様に振る舞ってしまう事になるので・・・、時間犯罪は発生しない訳だ。

真面目な研究者が真面目に実験して突き止めた(としている)事を、文系の門外漢である私が納得がいかないと云うのも心苦しいが・・・、私は、もっと別の理由で「どうやっても親を殺す事が出来ない」だろう事に1000点入れたい。それにマサチューセッツ工科大学のセス・ロイド氏率いる研究チームの皆さんには申し訳ないが、元の時間軸での本来的な事象とは異なっている筈なので、自分が現れていない過去と現れた過去の2つの世界が存在している事になり、その事自体がタイムパラドックスでもあり、人為的に世界は分岐してしまう事になる筈だ。

(2)親を殺した時点で、自分も存在しなくなる。

一見、矛盾もパラドックスも無い様に思える。もしタイムマシン等の機械で過去に乗り付けたのなら自分の消滅と同時に消滅すれば良いのだろう。もし両親の側に誰か他の人が居たら・・・誰かがやってきて人殺しをしたら犯人も消滅してしまった・・・と見えるのだろうか?(犯人不詳の完全犯罪?)これなら一見すれば、パラレルワールドの出番は無いかに見えるが、自分が過去に遡航し過去の時点に現れた時点で既に・・・、元の時間軸での本来的な事象とは異なっている筈なので、自分が現れていない過去と現れた過去の2つの世界が存在している事になる。

因みに、仏陀の説いた原始仏教では、未来の因果が過去に影響を及ぼす事も否定していない・・・と云っても、仏陀はタイムトラベルの可能性には言及していない。だが、観自在(観世音)と云う事は、過去世・未来世に時間旅行をする訳ではなく・・・、智慧をもって観照する事に拠り自在の妙果を得るのだそうだ。又、原始仏教は多宇宙解釈だが、無限ではなく有限の多宇宙なので「起こる可能性のある事は全て必ず起こるか、既に起こっている」は成立しない筈だ。

(3)親を殺した時点で、親が死んで自分が生まれなかった世界が分岐する。

今日的なSFに於けるタイムパラドックスの解決方法は主にコレだろう。多元宇宙論的に「起こる可能性のある事は全て必ず起こるか、既に起こっている」として・・・、では親を殺し終えた自分が過去に遡航した時に乗って来たタイムマシンに乗り込んで元々居た時代にタイムトラベルすると、その未来は分岐したどちら側の未来なのだろう?

今日的なSFでは、親を殺し終えた自分がタイムマシンに乗り込んだとしても元々存在した時間軸へは戻れない。到達した未来は、自分が生まれなかった未来なので、元の時代に戻ったとしても自分を知る人は誰も居ない事になる。自分が親殺しをした時点で時間軸が分岐したから、その新たに生まれた時間軸上を未来に向かってタイムトラベルする事になるので・・・、と云う理由だ。だが、ここで考えて欲しい。その時間軸の分岐を引き起こした原因は、自分の親の死だろうか?自分が親殺しの為に過去に遡航した事だろうか?それとも・・・?

「自分の親の死」が時間軸の分岐を生むのなら、例えば時限爆弾を仕掛け親殺しを仕組んで未来に向かって戻れば、自分の存在した時間軸上の元々居た筈の未来に戻る事が出来るだろう。(だが、そこは、自分が過去に向かって遡航する前と何ら変わらない世界なので・・・、自分自身にとっては「夢落ち」に等しい。過去に戻っての親殺しが、単なる学術的実験で無いならば、親殺しを画策した事実にはナンの変化もないだろう。)又は、もし、「自分の親の(生物的な)死」ではなく、「時限爆弾等で親殺しを仕組んだ事」が時間軸の分岐を生んだのなら、やはり元々居た時代に戻っても自分を知る人は誰も居ない事になる。しかし、時限爆弾を仕掛けた時点に限定するのも変な話で、案外・・・親殺しを画策して過去にタイムトラベルした時カモ知れない。こうなると・・・「今日的なSFに於けるタイムパラドックスの解決方法」ではタイムパラドックスは解消できていない事になってしまう。

それを確かめる為には、シミュレーションでは無く実際にタイムトラベルして「親殺しのパラドックス」を実行する以外に方法は無いだろう。


Yahoo!オークション > 電化製品、カメラ > その他
タイムマシン(本物)


既にオークション?(脚註)で売られているミタイなので、マサチューセッツ工科大学のセス・ロイド氏率いる研究チームの皆さんが御存知ない様だが、タイムマシンが実用化されたのカモ知れない。


因みに・・・、私の考えでは・・・、過去に遡航するタイムマシンは我々の認識する因果の枠内では、未来永劫完成しないと思っている。過去記事「Wake up, Neo. The Matrix has you. 2010-11-05 21:44:59 | 独り言」中で紹介した「『宇宙ホログラム説』、超高精度の時計で検証へ 2010年11月 4日 WIRED NEWS[日本語版]」の通り・・・我々が存在すると認識している・・・縦横高さの3次元と過去から未来へ一方通行的に流れている1次元の時間で構成されているとされる4次元連続時空体自体が我々の認識圏外からの2次元的な情報の投影ではないかとする説を信じている。研究家でもない素人の門外漢なので信じるに至る理由は「子供じみた」幼稚なモノだが、現代科学で説明出来ない事は便宜的に私の尊敬する仏陀の説いた世界観で代用しておく事にしているから・・・だ。但し、私も21世紀に住まう現代人なので、原始仏教に於ける世界観と現代科学の知見が食い違う事になったら、現代科学の方を信じるツモリでは居る。尚、宇宙ホログラム説なら仏陀が観照し得た妙果(真理)と矛盾しないから、現代科学の産物たる様々な仮説の中では、これを信じる事にしている。(尚、余談だが・・・、仏教の説く最終目標である解脱・・・この世界の因果からの脱出・・・は、我々の認識する4次元連続時空体からの脱出の事なのだろう。)

尚、未来へのタイムトラベルの可能性は相対性理論が予言しているし、既にGPS衛星に搭載された原子時計が地上より早く進む事で相対性理論が予言した現象が実証されている。地上と比べて重力の少ない衛星軌道では、地上よりも早く時を刻んでしまうので毎秒10億分の4.45秒だけ遅く進むように補正している。(それでも約15分世界標準時よりGPSシステムの時刻が狂っているのは21世紀の御愛敬?)GPS衛星の時計が進むのは地上との重力の違いだ。もし光でも脱出できない重力下の系内の時計を系外から見れば時計は止まっている様に見えると予言していた。相対性理論は別に、速度との関係も予言している。文系の私が今更に相対性理論の復習をしても仕方がないが、相対性理論では「観測者に対する光速度が一定になる事」「物体の運動は光速度を超えない事」を予言していた。その両方が恐らく例外なく正しいだろうとされている(今日までに、それを否定する証拠は見つかっていない)ので、光速度で移動する系内の時計を系外から観測する事が出来れば時計は止まっている様に見える筈だ。光速度に至らなくても、高速度で移動する系内の時計は系外から見えると遅れていく事は既に実証されている。この事を「ウラシマ効果」と呼ぶ。

亜光速で航行出来る宇宙船(宇宙艦)が登場するSFでは「ウラシマ効果」は徹頭徹尾無視する事にしている様だが、亜光速で航行した宇宙船の中の時間の進み方は必ず地上で待つ人の時間の進み方より相対的に遅くなる。光速の10%の速度では5%引き位だが、光速の90%で航行すれば56%引き(地球時間の約半分)、光速の99%では85%引き(地球時間の1/7)なる筈だ。もし光速度の99.9999%で航行すれば700分の1で見掛けの船内時間は進むので、10年間亜光速飛行して地球に戻れば7000年が過ぎている事になる。7000年も未来に行かなくても来年(1年後)で良いのなら12時間ほど乗っていれば済む(但し、加減速に要する時間を除く。宇宙船内の重力を1Gに抑える為に1Gで加速し続けると光速の99.9%に到達するのは地球時間で約1年後、船内時間で・・・半年強?)。1年後の菊花賞の当たり馬券を調べて、さて過去に戻ろうと思っても・・・現代科学では過去に時間旅行する方法は見つかっていない。過去への時間遡航の場合には光速度を越えれば良いと云うのはトンでも科学(似而非科学)である。相対性理論の仮説である「物体の運動は光速度を超えない事」は多分事実だろうから、この宇宙の因果律の中で光速度より早く移動する事は出来ないからだ。

もし、タイムトラベルが可能だとすれば、仏陀の説いた宇宙論が真実で、我々が認識し実存すると信じている宇宙は、別世界の複素数球面(リーマン球面)の様な2次元的な情報が投影されたモノとするホログラフィック宇宙だとすれば、投影された映像側ではなく元々の複素平面側に行ければ、そこには仏陀の説いた通り、過去も未来も無い(現在しか存在しない)世界なので任意の時点への干渉が可能となるカモ知れない。その場合、ホログラフィック宇宙に於ける過去に加えた改変で時間軸が分岐してパラレルワールドが新たに発生するのではなく・・・、1つの改変で過去の過去も、過去の現在も、過去の未来も変わってしまうだろう。そして現在はイコールその過去の未来である。だから、逆も真なりで、未来に加えた改変で過去が変わる事も有り得るのだろう。仏陀の与太話の中でも、過去や未来を改変したとは語られていないので、人の意識を保ったままで複素球面に行って戻って来る事は不可能なのかも知れない。

え~と・・・、何の話だっけ?そうそう・・・、友人から相談されたパラレルワールドこそがネタだった。

※ ココまでは長い前置き・・・

私の信じる宇宙論ではパラレルワールドは存在しないと思う。

でも、実は私も友人からのメールを読んで・・・う~ん、ナルホドと納得した口である。私の場合は、東日本大震災からではなく民主党への政権交代からだったのだが・・・何だかパラレルワールドに飛ばされた様な違和感が引き続いている。しかし今更、民主党政権が引っ込んだとしても、以前の「当たり前」が復活する事は無いと思う。将に「覆水盆に返らず」である。私も、友人も、この新たな秩序の中で生きていくしか無いのではないのだろうか?



註:"The Strange Mechanism Museum -Neo-"いろものメカ博物館 様のWebページより
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2 コメント

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JIN見ましたか? (Unknown)
2011-06-27 14:31:16
パラレルワールド的に考えて、店主様は納得しましたか?
Re: Unknown (軽薄な店主)
2011-06-27 15:50:44
コメント有り難う御座います。フィクションへの科学考証と云う思考の遊びとして興味深い問題提起だと思います。

又、エントリー本文に「私の信じる宇宙論ではパラレルワールドは存在しないと思う。」と書いた通り、私自身はパラレルワールドを信じていません。ですので、「パラレルワールド的に考え」るのは得手では有りません。又、このドラマのフィクションならではの超科学的現象は、タイムトラベルに限らず、一種のテレパシー(龍馬の声)も含まれるでしょうか?パラレルワールド的解釈の以前に、タイムトラベルの方が起こり得ないと考えてしまうとツマラナイので、タイムトラベルは起きたとしましょう。

ドラマ版JINの世界観がパラレルワールドなのか否かは作品からは判りません。ですが、パラレルワールドと云う解釈は山本耕史さんが演じるSF好きな研修医だけの考えだったと思います。そもそもパラレルワールドと云うモノは、偶然に左右されて起きてしまった事が(正史に対して)異なる未来を導き出してしまう事を妨げる筈の「歴史の修正力」が働かない場合に起こり得る結果を肯定する為に考え出されたモデルの事です。そう云ったタイムパラドックスへの対策として考えられたダケの想像上の産物だと思います。

もし、真のパラレルワールドなら「起こる可能性のある事は全て必ず起こるか、既に起こっている」だろうから「歴史の修正力」等は働きません。又、御都合主義に南方先生のタイムトラベルに依る改変をキッカケに雪崩を打つように新しい世界が改変されていくと云うのも納得がイキません。

但し、ドラマが提示してくれた情報が事実と仮定して、それに従って検証すれば、山本耕史さんが演じるSF好きな研修医の解釈は間違っていると気が付く筈です。南方先生が現代に戻った時には、出発前の現代が我々視聴者の知る現代と同じだとすれば、現代は改変されています。

62歳の男性の医療費が自己負担0円(全額控除)でしたから・・・

昏睡中のミキの存在は消滅していました。

教科書に載る歴史的人物は「歴史の修正力」が守って、そうではない人は「歴史の修正力」が放置する・・・のなら、それは偶然ではなく何らかの意志が存在する事になってしまいます。恐らく、そうでは無い・・・と仮定すれば・・・

このドラマの世界観ではパラレルワールドではなく歴史は一本道です。但し、その一本道は不変ではなく、タイムトラベルに依って過去に加えられた改変に起因して未来(現在)は書き換わっていくのでしょう。原始仏教に於ける時間論は、過去や未来も含めて現在である・・・と云う考えには馴染みます。

では、「歴史の修正力」だと南方先生が思っていて、南方先生の自発的行動を妨げていた頭痛の正体は・・・単なる偶然か、南方先生の拙い歴史知識が潜在意識下から働き掛けて「正史」を守ろうとしたのカモ知れません。ドラマ中の「歴史の修正力」とは南方先生の時間警察的な良心の呵責・・・なのでは?

尚、南方先生の存在を忘れてしまったとしても仁友堂は、科学的な思考の方法論と、時代を超越した医学技術を明治の日本に持ち込んだのだから・・・、明治維新以降の日本の歴史を我々の知る「正史」とは大きく変えている筈です。ま、そんな事は本筋では無いのでしょう・・・。

150年を跨いだ大いなるプラトニックラブのお話なのでしょう。

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