物置と化した、ゴチャゴチャとした部屋の一隅で、
鈴が行き倒れている。
まだまだ暑いのは分かるが、
こんな暑苦しい背景で、虚ろな目をしないでくれ、
と言いたい。
平日の朝、起きて直ぐに開けたカーテンは、
お日様が昇って、陽射しが室内に入り込む前に、閉める。
室内の温度をなるべく上げない為に。
そして、会社へ行く前に、鈴の姿を確認する。
もしや、どこぞに気付かずに閉じ込めてはいないかと。
その日は、姿が見えなかったので、探した。
この夏の間、主に過ごしている場所をアチコチ。
居ない。どこだ?
ん?
カーテンが膨らんでいる。
もしや・・・、居たっ!
もう、呑気に毛づくろいなんかしちゃって。
少しでも室温が上がらないようにと閉めたカーテン。
そして、その内側にいる鈴。
なんだかなぁ。
どうしようもないので、そのままにして、
カーテンに、行ってきます と言って、
家を出た。
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