富山マネジメント・アカデミー

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英語でTOYAMAを発信する時がきた。

2017年07月30日 | Weblog

東京大学でも、4年の学部卒では評価されない時代である。今の日本の大学は、大学院が駆動輪になっている。大学院大学である。富山大学では、評価できるのは、大学院博士後期課程の研究指導を認められている教授である。いわゆる博士学位発行機関である。

医学理工系では、英語圏の学術論文を載せる機関誌では、査読、審査がある。文系では、日本語圏の権威ある学会の機関誌で、査読、審査のある分野では、国内基準で認められる。この慣行と落差のため、TMAでは、文系は全て平等に、私立大学にするべき、と主張する。お陰様で、富山県立大学には、文系学部がないし、今後もない。県議会の与党筋が、TMAの主張根拠にご理解を得ているからだ。

ではなぜ、富山大学には、文系学部の存続が認められているのか。それは、日本海という環境のもと、対岸のロシア語、漢語、朝鮮語(ハングル)の教育機関を持続させるためであり、工芸都市である高岡の地場の徳性に応じた芸術文化のためである。だから、相対的に欧米系の研究は弱い。しかし、工芸都市という観点では、欧州の都市文化も無視できない。だから、私学では無理なフランス語、ドイツ語に特化した教育機関も必要である。また、環日本海からASEANの共通語は、アジア系の英語(アメリカ口語とは違う)の教育の必要がある。

その意味で、富山大学の人文学部は、不要な科目をそぎ落とし、国際文化学に特化する必要がある。先達としては、富山藩の広徳館がある。ここの教育、特に漢詩を読みこなせるのは、磯部教授。四書五経の考証学にも、日本有数の学者がいる。書物の集積では、中国学に関しては、和漢薬研究をふくめ新潟大学、金沢大学には優位な関係がある。ただし、大学院博士後期の水準の5講座を形成できなかった。これは、ヘルン文庫の活かし方に反対した小森教授(東大英文出)の不見識のためである。僕は、この小森教授と戦い、かつ。外国留学の可能性のない富山大学を去り、神戸の地で、私学の先頭になって教養部廃止、人間文化学部の創設に人生を賭けた。25年の奮闘を経て、神戸から富山へ帰還した。

ラフカディオ・ハーンの功績は、日本語文化圏と英語文化圏との国際比較文化学に基本がある。昨日、富山大学に寄付講座しているTOEIC800講座の懇親会で、社会人として受講されている方から、英作文の講座に発展させるべきだ、という正論を得た。そのとおりである。いかに英語で発信力を持つか?これが原点である。そのために、ヘルン文庫が富山にはあるのだ。国際日本学を外国人が学びにくることで、富山が国際化する。そうだ。英語による富山発信のサイトがいる。紙媒体の機関紙は、急がなくてもよい。PDF形式で、外国からダウンロードできるからだ。

 

 

 

 

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