原発が救世主だと原発を推進してきた「人」たちのうち、日本人の原発推進派のみが、国民の支持を得られないでいる。アメリカでも、中国でも、フランスでも、原発エンジニアには、日本ほど厳しい批判はない。それは、被爆国という経験と地震の多発性という国情の違いである。まして、日本人は、何かを推進する集団の「道」の是非は、その主張される論理より重視される事項がある。「あの人たち」と酷評されるように、推進者の人格性を最優先に検証する。これは、「論語」のロジックに因んでいる。「道」は、「人」により広められる。いかに「道」が道理として正しいとしても、人から人へと信義を伴って伝わらないかぎりは、「道」は開けてこない。理解を得るのが困難なため、策略や謀略を行ってきた集団だと、「人格」への疑問が持たれていること、再稼働を妨げている深い原因がそこにある。「あの人たち」は信頼できる、と称賛されないうちは、時代は動かない。技術の前に「人核」つまり「人格」への共感がないから、不誠実だと切り捨てられる。再稼働を全否定するような委員会ではなく、厳しい条件を誠実にクリアーした企業があり、再稼働が許可されている。甲子園の高校野球の勝率の最下位、カターレ富山の劣化、・・・再稼働が最後まで認められない原発立地の不備、こうした壁は、「論語」の教えの踏み固めが足りないところから生まれるのであろう。
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